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2008年9月19日金曜日

イスラエルによるシリア空爆:防空システムをハッキングか

Sharon Weinberger 2007年10月10日

9月初め、イスラエル軍はシリアの核施設とおぼしき場所を空爆した。

ここで非常に大きな疑問が生じる。イスラエル軍はどうやって、シリアのロシア製防空レーダー網に見つかることなく空爆したのだろう?

『AVIATION WEEK』のブログ『Ares』に投稿しているレーダーの専門家、Dave Fulghum氏ならその答えを知っているかもしれない。Fulghum氏は、イスラエルがネットワークをハッキングしたのだと言う。

以下にDave Fulghum氏の投稿「なぜシリアの防空システムはイスラエルの攻撃を探知できなかったのか」から引用する。

米国の航空産業界に属する者や退役した軍幹部たちによると、イスラエル軍は、航空ネットワーク攻撃システム『Suter』のような技術を使った模様だ。

Suterは英BAE Systems社が開発したもので、米L-3 Communications社によって米国の無人航空機に組み込まれているシステムだ。

このシステムは、過去1年の間にイラクやアフガニスタンでの作戦で実際に利用されたか、少なくとも試用されている。

この技術を使えば、敵国の通信ネットワークに侵入して敵軍のセンサーが見ているものを見ることができるほか、システム管理者を偽装してシステムを乗っ取り、センサーを操作して、接近する航空機の姿を見られないようにすることができるという。

敵側の送信機の位置を正確に突き止め、偽ターゲットや、虚偽のメッセージ・アルゴリズムをシステムに流し込んで、システム制御をはじめとするさまざまな活動を可能にすることも可能だ。

これが納得のいく最終説明になるかどうかはわからないが、Fulghum氏が上記ブログのなかで指摘しているように、今ごろはロシアのレーダー技術者が束になって、空爆成功の謎を解こうとしていることだろう。

イスラエルで続く謎の電波障害――シリア空爆時の電子戦の余波?

イスラエルでは現在、大勢のテレビ視聴者が衛星放送を受信できなくなっている。『Flight International』によると、軍事活動による何らかの妨害電波が原因と思われるという。

イスラエルの衛星放送局Yes社は、イスラエルのSpacecom社が運営している通信衛星『Amos1』と『Amos2』を利用しているが、Spacecom社によれば、両衛星とも問題なく動いているという。(略)

電波障害の原因については、イスラエル政府も、Yes社と同様に手がかりをつかめていない様子だ。

電波障害は、イスラエルがシリアを9月6日(現地時間)に空爆したその直後に発生した。

米国とイギリスのメディアの報道によると、イスラエルによるシリア空爆は、イスラエルが電子戦用システムを使用して、シリアが配備している最新鋭のロシア製防空レーダー網の「目をくらました」結果、可能になったという。

一部の報道は、衛星放送の電波障害と、イスラエル軍によるシリア空爆を関連付けているが、電波障害が今も続いていることから、この説の信憑性は低い。

第2の説は、電波障害は地中海を航海中の各国の情報収集船が原因というものだが、イスラエル政府の問い合わせに対して、各国政府は自国の情報収集活動が電波障害の原因である可能性を否定している。

1ヵ月もたった10月9日にようやく、イスラエルの専門家は、電波障害の原因は「非常に強力な電源」だと発表した。イスラエルの通信大臣によると、通信省の専門家は「数日中に」電波障害の原因を突き止められると考えているという。

イスラエルがどうやってシリアの防空システムをかく乱したか(日本語版記事)には諸説があり、衛星放送の電波障害の謎は深まる一方だ。