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2012年7月10日火曜日

日本、南シナ海の領有権問題に積極介入


 日本政府は今、海上貿易を守るために東南アジア諸国連合(ASEAN)加盟国との軍事的連携を深め、中国政府に立ち向かおうとしている。
 フィリピンとベトナムは南シナ海での中国の強硬姿勢に対し嵐のような抗議をしてきたが、懸念を表明しているのは両国だけではない。あまり目立たないが、日本も重要な役割を果たしてきた。パラセル諸島やスプラトリー諸島に直接的な領有権はないものの、世界第3位の経済大国である日本は緊張の拡大を防ぐことを非常に重視しており、そのために積極的に動き始めている。
Associated Press
フィリピンを訪問した海上自衛隊の艦船
 カンボジアの首都プノンペンで今週開かれれるASEAN地域フォーラムで、玄葉光一郎外相は最近の情勢に関して強い懸念を示し、領海権の主張を明確にして外交的解決を急ぐことを関係各国に要請する意向である。こうした介入はベトナムのような東南アジアの国々には歓迎されるだろうが、日中間の摩擦をほぼ間違いなく激化させるだろう。
 日本は中国との間に領土問題を抱えているが、それとは別の、直接的な領有権がない領土問題で日本政府が中国を敵に回すことには大きな意味がある。以前から南シナ海の情勢を注視してきた日本政府が、より積極的なアプローチの必要性を感じるようになったのは2008年に緊張が高まり始めてからのことだった。
 日本はそこに2つの大きな懸念を抱えている。1つ目は時間の経過とともに低レベルの緊張がより大規模な紛争へと発展し、海上輸送を妨げるのではないかというもの。南シナ海のシーレーン(海上輸送路)は日本製品を重要な市場である東南アジアや欧州へ輸出するのに使われるほか、輸入原油の90%が通過するため、経済安全保障上の問題となる。
 2つ目の懸念は、中国が恫喝によって南シナ海の支配権を確立すると、日本との領土問題がある東シナ海でも同じ戦術を使ってくる可能性があるというものだ。領有権とその領海における「歴史的権利」を主張するための疑わしい理由を、中国に丸めこまれたり強要されたりした結果、東南アジア諸国が受け入れるようなことになると、1982年に採択された国連海洋法条約のような既存の法的規範の実効性が損なわれてしまうだろう。中国が同じ理由を主張してきた場合、東シナ海の尖閣諸島(中国名・釣魚島)の領有権をめぐる日本側の主張の説得力にも悪影響を及ぼしかねない。
 そればかりか中国は、軍事的圧力に関して、1つの地域で成果を上げたのだから、他の地域でも効果があるはずという計算をするかもしれない。こうした中国の瀬戸際政策により、日中関係が軍事的、外交的な危機に瀕することもあり得るのだ。
 こうした事情もあって、日本は南シナ海危機への対応で主導的役割を果たすことを決意し、その一手段として多国間のフォーラムを利用している。日本政府はASEANのサミットで近海の「平和と安定」を呼びかけてきた。さらに重要なことに、日本はその海上保安庁と東南アジアのそれに類する組織との協力関係を強化することを約束した。南シナ海で領土問題を抱える国々は一般的に、その領有権を誇示するのに海軍の艦艇ではなく、沿岸警備隊を使ってきたので、この協力には重要な意味がある。
 日本は最近、年次ASEAN海洋フォーラムに関して、オーストラリア、インド、米国といった対話国を含む拡大会合も提案した。日本は、既存の国際法の枠組みを強化し、南シナ海の領有権問題を解決するメカニズムを構築する上でこのフォーラムを有効な場と捉えている。拡大会合が実現すれば、会議場における自由民主主義の存在感も高まることになる。ASEANでは、中国を敵に回すことを恐れて慎重な態度を取る加盟国があるという問題点も指摘されている。
 日本はASEANのみの議論や交渉に完全に満足しているわけではない。ASEANの努力に対しては強い支持を表明し続けている日本だが、その危機対応能力のなさに苛立ちも募らせている。日本としてはASEANが一致団結することを望み、加盟国が圧倒的に優位な立場にある中国と個別に取引することに反対している。
 そこで日本政府は、この地域のいくつかの国々との2国間協力を模索していくことになる。日本が1番積極的に支援してきたのが、軍事力に乏しいことでASEANという環で最弱部分と不安視されているフィリピンだ。日本は現在、フィリピンの沿岸警備隊の防衛能力の向上に力を入れ、その海上監視能力を強化するために巡視船10隻の供与にも基本合意している。
 両国は軍事的な連携も強化し始めている。定期的な対話はすでに始まっており、今年、海上自衛隊の艦船はフィリピンを訪問し、合同演習に参加したほか人道支援も行った。日本はフィリピンの他にも、ベトナムと防衛協力関係を深めることに合意しており、シンガポール、マレーシア、インドネシアとの交渉にも参加している。
 日本以外の大国が南シナ海の領土問題に干渉してくることに中国が反対するのは自由だが、日本による干渉は中国自身の瀬戸際政策が招いたものである。今週、プノンペンで開催されるASEAN地域フォーラムの結果、対立の火花が散るようなことになったとしても、東南アジア諸国にとって有利な結論が出るように働きかけるという日本政府の決意は固いようだ。

2010年1月17日日曜日

中国からのサイバー攻撃は『IE』の脆弱性を利用

Google社など30社以上の企業が中国を起点とする攻撃を受けた経路は、Adobe社の『Reader』や『Acrobat』と報道した(日本語版記事)が、McAfee社のCTO(最高技術責任者)であるGeorge Kurtz氏のブログ記事等によると、攻撃の経路には複数あり、特に米Microsoft社のブラウザー『Internet Explorer 6』の脆弱性が悪用された模様だ。

ターゲットになる会社の従業員に、ブラウザーの脆弱性を悪用するサイトのリンクを含むメールを送りつけ、従業員がこのサイトにアクセスしたら、『Trojan.Hydraq』と呼ばれるトロイの木馬プログラムが自動的にロードされる仕組みだ。

Microsoft社はこの脆弱性に関するアドバイザリ(勧告)を14日付けで出した。

Kurtz氏によると、攻撃は、企業の防御が手薄になるクリスマスや年末年始を狙ったもので、「アクセスを隠し、データを吸い上げたあと、検知されないようデータを修正する」という。

一方、北京にあるGoogle本社には、中国人のGoogleユーザーたちが支援の気持ちを示す花やカードを置いていると報道されている。また、中国における葬式の伝統に従い、小さな酒の杯を持って来ている人たちもいるという。

Reuters通信によると、カードには例えば、「この静かな都市で、Googleは真のヒーローだ」「最も高い壁も、人々の感情を分離することはできない。さようならGoogle、壁の向こう側で会おう」(壁とは、中国政府が実施する検閲システム「グレート・ファイアウォール」(金盾)を指している)

2009年8月15日土曜日

中国、2050年から温室ガス排出削減へ 英紙FT

【8月15日 AFP】英紙フィナンシャル・タイムズ(Financial Times)は15日、中国政府高官が、同国が2050年までに温室効果ガスの排出量削減を始める方針を示したと伝えた。温室効果ガスの削減で、中国が具体的な日程を出したのは初めて。

 フィナンシャル・タイムズによると、中国国家発展改革委員会(National Development and Reform Commission)、気候変動担当局のSu Wei局長が「中国の排出量は2050年以降、増加することはない」と語った。

 1人あたりの排出量は少ない発展途上国の中国は、国連気候変動枠組み条約(UN Framework Convention on Climate ChangeUNFCCC)のもとで温室効果ガス排出量の削減を義務づけられていない。また、中国政府も、将来の排出量削減を約束することに対してはこれまで消極的だった。(c)AFP

2009年7月2日木曜日

ジンバブエ、中国から融資9.5億ドル

【6月30日 AFP】ジンバブエのモーガン・ツァンギライ(Morgan Tsvangirai)首相は29日、中国から総額9億5000万ドル(約910億円)の融資を確保したと発表した。 3週間の欧米歴訪から帰国したツァンギライ首相は、記者会見で、「わたしの不在中に、政府がテンダイ・ビティ(Tendai Biti)財務相を通して、中国から総額9億5000万ドルの融資を確保した」と述べた。(c)AFP

2009年6月20日土曜日

公費“天国”改まらず 飲み食いなどで11兆円超 中国

6月19日11時15分配信 産経新聞
 【北京=野口東秀】中国政府高官による公費を使った飲食や、公用車購入に批判が高まっている。昨年1年間だけで「公費の飲み食い」「公費の海外出張」「公用車関係費」が合計で約8000億元(約11兆2000万円)に上ることが明らかにされた。 国営新華社通信などによると、約8000億元のうち「公費の飲み食い」は約2000億元、「公費の海外出張」「公用車関係費」はそれぞれ約3000億元という。これらは昨年の国家予算の歳出6兆800億元の約13%を占める。 新華社は「公用車は公務が3分の1で、残りは幹部と運転手が3分の1ずつ私用で使っている」などとし、幹部らの堕落ぶりを批判している。 中国政府は今年2月に「人民の財産を浪費する堕落幹部には相応の代償を払わせる」と警告しているが、北京市内でも幹部が公用車で買い物に出掛けたり、高級レストランで飲食する光景はよく見られる。 中国紙・検察日報などによると、最近公表された「中央国家機関の公用車調達リスト」に高級車のBMWとベンツが入った。中国で製造されるものだが、インターネットでは「どこまで官僚は庶民をないがしろにするのか」「国産ブランドの調達比率を高めようとする政策に反する」などと批判が出ている。

2009年3月30日月曜日

中国拠点のスパイ網、103か国のPCに侵入 NYタイムズ

【3月29日 AFP】米ニューヨーク・タイムズ(New York Times)紙は28日、チベット仏教最高指導者ダライ・ラマ(Dalai Lama)14世のコンピューターなど103か国の政府や個人のコンピューターが、中国を主な拠点とする電子スパイ活動により侵入を受けていたと伝えた。 ニューヨーク・タイムズ紙は、カナダの研究チームが今週末に発表する報告書の内容として、このスパイ・システムのほぼすべての操作が中国国内のコンピューターから行われていたと伝えた。しかし、中国政府が関与したかどうかについては断定ができないとした。 この調査は、ダライ・ラマの事務所のコンピューターに悪意のあるソフトウエアの兆候があるとして、同事務所がカナダのトロント大学(University of Toronto)のムンク国際研究センター(Munk Center for International Studies)の専門家らに調査を依頼したことをきっかけに始まった。 その結果、103か国1295台のコンピューターが不正アクセスを受けた大規模なスパイ活動が明らかになった。 侵入を受けたコンピューターの多くは大使館や外務省、各国政府施設のもので、インド、ベルギーのブリュッセル(Brussels)、ロンドン(London)、ニューヨーク(New York)にあるチベット亡命政府の事務所も侵入を受けていた。 研究者らが「ゴーストネット(GhostNet)」と呼ぶこのスパイシステムは、ダライ・ラマに対するスパイのほかに、東アジアと東南アジア諸国の政府機関を標的にしていたという。ニューヨーク・タイムズは、これまでで最多の国が侵入を受けたスパイ活動だと述べた。 報告書によると、現在も、1週間につき十数台以上のコンピューターが新たに侵入を受け、監視されているという。 米国政府の関連施設が侵入を受けた形跡は無かったが、北大西洋条約機構(NATO)のコンピューターが半日にわたって監視され、米ワシントンD.C.(Washington D.C.)にあるインド大使館のコンピューターが侵入を受けていた。(c)AFP

2009年3月26日木曜日

中国、空母建造の意思を表明 浜田防衛相との会談で

【3月23日 AFP】中国の梁光烈(Liang Guanglie)国務委員兼国防相は20日、訪中した浜田靖一(Yasukazu Hamada)防衛相との会談で「大国で空母を持っていないのは中国だけであり、中国が永遠に空母を持たないというわけにはいかない」と述べ、空母を建造する意思を示した。東方早報(Oriental Morning Post)紙が23日、報じた。

 また、同紙によると、梁国防相は、「中国海軍は力が弱い。空母建造が必要だ」と語った。会談に先立ち、南シナ海(South China Sea)では緊張が高まっていた。

 梁国防相の発言は、これまでで最高位の高官による空母配備の意思表明となった。空母は、海岸沿いよりも遠方の沖合まで軍事力を展開する上で重要な軍備。(c)AFP

2009年3月18日水曜日

中国、外貨準備の運用失敗で800億ドル目減りか 英FT紙

【3月16日 AFP】中国が外貨準備の運用多角化を図るため金融危機直前に米国株式に投資した結果、800億ドル(約7兆9000億円)以上目減りした可能性があると、英フィナンシャル・タイムズ(Financial TimesFT)紙が16日、報じた。

 約2兆ドル(約196兆円)の外貨準備の運用は、国家外貨管理局(State Administration of Foreign ExchangeSAFE)が実施している。

 米シンクタンク「外交問題評議会(Council on Foreign RelationsCFR)」のエコノミスト、ブラッド・セッツァー(Brad Setser)氏は、外貨管理局が外貨運用多様化の一環として外国株式投資に着手した時期は2007年始めごろとみられると、FT紙に語った。投資は米国でサブプライムローン(信用力の低い個人向け住宅ローン)問題が表面化してからも続いたという。

「政府系ファンドを含む米金融商品への中国国家外貨管理局による投資ポートフォリオは、外国政府のなかで最大級だ」(セッツァー氏)

 しかし、外貨管理局は投資先を公開していないため、その投資結果予測は、大きな誤差が生じることは避けられない。

 温家宝(Wen Jiabao)首相は前週、第11期全国人民代表大会(全人代)閉幕後の記者会見で、米国を投資先とした中国の巨額資産の行く末について「多少、懸念している」との見解を語っている。(c)AFP

中国、最新鋭監視船を南シナ海に派遣

【3月15日 AFP】北京の大衆紙・新京報(Beijing News)は15日、中国政府が南シナ海(South China Sea)に最新鋭の監視船を派遣したと伝えた。

 同紙によると、監視船は海軍の救助船を転用したもので、西沙(パラセル)諸島(Paracel Islands)と南沙(スプラトリー)諸島(Spratly Islands)周辺の中国が排他的水域と主張している海域をパトロールし、中国の漁船や商船を保護するという。

 8日には中国の艦船5隻が米国の海洋調査船を妨害した。中国側は調査船が中国の排他的経済水域に入っていたと主張するが、米国はこれを否定している。

 その後米海軍は調査船の護衛のため中国南方沖の公海に複数の駆逐艦を派遣し、南シナ海の緊張は一層高まっている。

 西沙・南沙両諸島は以前から紛争の火種になっていた。南沙諸島は中国、ベトナム、フィリピン、マレーシア、ブルネイ、台湾が領有権を主張。西沙諸島は実効支配している中国のほかにベトナムと台湾が領有権を主張している。(c)AFP

2008年11月29日土曜日

中南米でのプレゼンス強化を図るロシア、立ちはだかる中国

【11月26日 AFP】ロシアのドミトリー・メドベージェフ(Dmitry Medvedev)大統領は、アジア太平洋経済協力会議(Asia-Pacific Economic CooperationAPEC)首脳会議後に中南米諸国を訪問し、米国のお膝元でロシアの存在感を積極的に主張するつもりだ。それに対し、専門家などからはメドベージェフ大統領にとって耳の痛い指摘がなされている――「話題の中心は中国だ」と。 メドベージェフ大統領は、APEC首脳会議開催地のペルー・リマ(Lima)で各国首脳と会談を行い、絶えず上機嫌な様子だった。同行した露メディアの記者団に対しても「同行を望む人がいれば、一緒に旅行を続けましょう」とその後の日程への同行を熱心に勧めた。 メドベージェフ大統領はAPEC終了後、ブラジル、そして反米を掲げるベネズエラとキューバを訪問する予定だ。ベネズエラでは、同国沖で行われるロシアとベネズエラの合同軍事演習を視察することになっているが、これは米国に対する挑戦的なメッセージだと受け止められている。 かつての冷戦時代を思い起こさせるように、メドベージェフ大統領は、ソ連時代に緊密な関係を保っていた中南米諸国とロシアとの新たな関係構築を希望している姿勢を強調する。 だが、露コメルサント(Kommersant)紙は、中国の胡錦濤(Hu Jintao)国家主席はリマ市内をオープンカーでさっそうとパレードし、APEC首脳会議でも敬意を払われたことと比較し、メドベージェフ大統領のリマ訪問は「エコノミークラス級」だと指摘する。 同紙はさらに、胡主席が数日前にキューバを訪問し経済援助を惜しげもなく供与したことを挙げ、メドベージェフ大統領に同行してキューバを訪問するロシアの企業関係者たちは、中国企業が見向きもしない契約しか取ることはできないと悲観的な見方を示す。 ロシアと中国は、表面上は上海協力機構(Shanghai Cooperation OrganisationSCO)に属する同盟国だといえる。だが、モスクワ(Moscow)在住の「世界の出来事の中のロシア(Russian in Global Affairs)」誌編集長のフョードル・ルキャノフ(Fyodor Lukyanov)氏はどちらが覇権を握っているかは一目瞭然(りょうぜん)だと指摘する。 ルキャノフ氏は「ロシアと中国は、世界各地、特に中南米において影響力を競っているが、中国の方がはるかに堅固な地位を確保している。国際的な影響力からいうと、別の土俵で戦っているようなものだ」と強調する。(c)AFP/Nick Coleman

2008年11月26日水曜日

中国経済にかげり、家財を売る人も

【11月25日 AFP】中国の中小企業経営者らが加盟する経済団体は24日、資本金30億元(約430億円)のベンチャーキャピタルファンドを設立することを発表した。好調を続けてきた中国経済も、世界金融危機の影響でかげりが見え始め、金を工面するために所持品を売り払う人びとも増えている。(c)AFP

2008年11月4日火曜日

「中国での移植手術、臓器の90%は処刑された囚人から」:『Lancet』が報告

英国の医学雑誌『Lancet』誌に掲載された新しい記事によると、中国の移植手術で使用される臓器の90%は処刑された囚人から摘出したものだという。[購読には登録が必要。同記事によると、この部分の出典はJiefu Huang氏による論文『Ethical and legislative perspectives on liver transplantation in the People's Republic of China』 Liver Transpl 2007; 13: 193-196]

中国においてはこのところ、倫理に反する行為を取り締まろうという動きが見られるが、この衝撃的な数字は、同国の臓器移植体制に手を加える必要があることを示す1つの指標だ。(囚人の)臓器提供者の人権、「医療ツーリズム」の広がり、移植用臓器の質についての大きな問題がそこにはある。

中国衛生部副部長Jiefu Huang氏を含む記事の執筆者たちは、次のように述べている。「医療専門家による行為を規制し、臨床治療の基準を定め、臓器に対する過度の需要と限られた供給との均衡回復を図るための法的枠組みが早急に必要とされている」

Lancet誌上では、中国の医療システム改革に関する一連の記事が大規模に展開されており、臓器移植に対する規制を求める記事はその1つだ。中国経済は急速に成長しているが、社会基盤はそれに追いついていない。13億人の国民の健康をどうやって維持していくかをありのままに論じた記事が多数掲載されている。

アムネスティ・インターナショナルは、公的報告書に基づいて、2007年に中国で少なくとも470人が処刑されたと見積もっているが、実際の人数はこれよりはるかに多いと見られるとも述べている。臓器に関する今回のデータは、アムネスティの見方を支える傍証となるもので、2006年だけでおよそ1万1000件の臓器移植手術が実施され、主に腎臓と肝臓が移植されているという。

「社会発展の長期的目標は死刑を廃止することだが、それまでは、囚人の権利と要望を保護し、刑務所のシステムから移植プログラムを分離するための規制が必要だ」と、執筆者たちは結論づけている。

[Lancetの記事によると、中国では臓器移植手術が世界で2番目に多く行なわれている。過去記事「3000ドルの腎臓が8万5000ドルになる理由」では、臓器の売買が法的に許されているフィリピンなど、世界の臓器移植事情を紹介している]

2008年11月1日土曜日

中国、チャイナマネーで世界に攻勢

 世界で最も豊富な外貨準備を抱える中国が攻撃的な対外援助に乗りだしている。金融危機で米国が揺らぐ中で、巨額のチャイナマネーを武器に国際金融秩序の再編と自国の発言権拡大を狙っているのだ。

◆中国の援助攻勢

 温家宝首相は30日、カザフスタンで開かれた上海協力機構(SCO)首脳会談で、共同プロジェクトを立ち上げるため加盟国に低利融資を行うと宣言した。温首相は28日にロシアのプーチン首相と会談した際にも、今後20年間にロシアから原油1500万トンを購入する代金として、250億ドル(約2兆4700億円)をロシア側に先払いすると約束した。

 中国はまた、ブラウン英首相などから資金不足に直面している国際通貨基金(IMF)への拠出拡大を求められたのに対し、「可能な範囲内で積極的に検討している」(30日の外務省定例会見)と前向きな姿勢を示した。3日には台湾に中国の十大銀行トップを派遣し、金融協力について協議を行い、香港の対しても「多角的な支援」を表明するなど、中国は中華経済圏の危機の火消し役を自認している。

◆人民元を世界の基軸通貨に

 カザフスタンなど中央アジアのSCO加盟4カ国に対する経済的支援は、西側勢力の影響力拡大と中国の新疆ウイグル自治区におけるウイグル族の独立運動という内憂外患を抑え込むことができるカードだ。香港と台湾を支援する最大の理由は、中国にとって1、2位の貿易相手である両地域が没落すれば中国経済に大きな打撃を与えるからだ。

 しかし、専門家は中国がさらに大きな構想を抱いていると分析する。AP通信は最近、「中国は人民元が世界の基軸通貨の一つとなり、新たな世界経済秩序の中で大きな発言権を持つことを望んでいる」と報じた。中国はその試みとして、ロシアとの貿易決済通貨に人民元とルーブルを使おうとしている。

 ただ、慎重論もある。31日付共産党系日刊紙、光明日報は「中国は依然として開発途上国であり、中国が今回の金融危機から世界を救うことができるという西側の『中国救世論』は誇張されたものだ」と主張した。

2008年10月5日日曜日

日中韓、8兆円基金検討か=金融危機対応で−韓国紙

10月5日9時47分配信 時事通信


 【ソウル5日時事】韓国紙・朝鮮日報(電子版)は5日、日中韓3カ国が米国発の金融危機に対応するため800億ドル(約8兆4200億円)規模の「アジア共同基金」の創設を検討していると伝えた。韓国政府関係者によると、日中韓の次官級当局者が今月中旬、ワシントンで会談し、金融問題について対応策を協議する予定という。

2008年9月5日金曜日

中国、資源節約推進へ新法

 【北京=多部田俊輔】中国の国会にあたる全国人民代表大会常務委員会は29日、循環経済促進法を採択した。廃棄物のリサイクルよりも資源節約や廃棄物削減を優先する内容。鉄鋼や非鉄、化学などの効率的な工場運営に向け、企業や地方政府の管理を強化する。

 2009年1月に施行する。地方政府が経済計画を策定する場合、資源の効率利用の数値目標や汚染物質の排出量の総量規制を設けることを義務づけた。企業が工場を新設する際、地方政府の要求に応じる必要がある。

 企業責任も広げた。メーカーは従来の品質責任に加え、製品廃棄後の回収や処理にも責任を負う。ただ、細則が出ていないため、家電メーカーなどに実際どの程度の負担が生じるのか不透明だ。

2008年9月4日木曜日

パラグアイが台湾の国連加盟不支持を表明

 【サンパウロ3日綾村悟】南米パラグアイからの報道によると、同国のルゴ大統領は先月31日、次回の国連総会で台湾の国連加盟を支持しない方針を明らかにした。ルゴ大統領は、今年4月の同国大統領選挙で当選した後、中国との関係を重視することを言明していた。AP通信が報じた。

 パラグアイは南米で唯一台湾と外交関係を持ち、1957年から一貫して国連では台湾の加盟を支持し続けてきた。

 しかし、南米有数の大豆生産・輸出国に一つでもあり、パラグアイに対して、南米地域で大量の大豆を買い付けている中国が経済交流拡大を求めていた。

 先月15日に就任した中道左派のルゴ大統領は、大統領就任式典に合わせてパラグアイの首都アスンシオンを訪問していた台湾の馬英九総統と先月14日に会談、外交関係の維持に合意したばかり。馬総統はパラグアイ政府に対して経済援助の増額を提案していた。

 台湾は近年、中国の激しい外交攻勢の中で正式な外交関係を保つ国を失っている(現在23カ国)。パラグアイは中南米・カリブ海諸国の中で数少ない台湾と外交関係を継続している国の一つ。


2008/9/3 21:04

2008年8月22日金曜日

台湾、中国機関投資家の銀行口座開設認可を検討=現地紙

 [台北 16日 ロイター] 16日付の経済日報によると、台湾は、中国本土の機関投資家への市場開放に向けた準備を進めるなか、こうした投資家に台湾での銀行口座開設を認めることを検討している。

 金融監督委員会が検討するこの計画は、今後見込まれる、適格国内機関投資家(QDII)の認定を受けた投資家による台湾市場への投資を補完することを目的としているという。

 経済日報は、こうした投資家の一部は、中国の厳しい規則に沿うため、口座が必要になる可能性があるとしている。

 本土の投資家はQDII制度のもと、運用資産の3%を上限として台湾株式市場への投資が認められる。投資総額は11億2500万米ドルが上限となる。

2008年7月6日日曜日

中国:原油の対外依存度が年々上昇

  英石油メジャーのBPによると中国の石油消費量は2007年末までに世界の9.7%を占める3.85億トンに達した。うち、輸入量は約2億トンで、中国の専門家は石油の対外依存度が年々上昇していることを問題点として指摘している。

国家知財戦略で知識産権局と中国科学院が提携

7月5日11時10分配信 サーチナ・中国情報局
 国家知識産権局(知的財産権局)と政府系研究機関の中国科学院は3日、国が先ごろ公布した「国家知的財産権戦略網要」の推進に向けて提携することで合意し、議定書を交わした。4日付中国新聞社が伝えた。

 合意に基づいて双方は今後、情報を共有すると共に、戦略研究で協力する。また中国科学院は知的財産権に関する情報プラットフォームを構築し、知識産権局がこれを全国的なシステムへと発展させる。(編集担当:恩田有紀)