Google社など30社以上の企業が中国を起点とする攻撃を受けた経路は、Adobe社の『Reader』や『Acrobat』と報道した(日本語版記事)が、McAfee社のCTO(最高技術責任者)であるGeorge Kurtz氏のブログ記事等によると、攻撃の経路には複数あり、特に米Microsoft社のブラウザー『Internet Explorer 6』の脆弱性が悪用された模様だ。
ターゲットになる会社の従業員に、ブラウザーの脆弱性を悪用するサイトのリンクを含むメールを送りつけ、従業員がこのサイトにアクセスしたら、『Trojan.Hydraq』と呼ばれるトロイの木馬プログラムが自動的にロードされる仕組みだ。
Microsoft社はこの脆弱性に関するアドバイザリ(勧告)を14日付けで出した。
Kurtz氏によると、攻撃は、企業の防御が手薄になるクリスマスや年末年始を狙ったもので、「アクセスを隠し、データを吸い上げたあと、検知されないようデータを修正する」という。
一方、北京にあるGoogle本社には、中国人のGoogleユーザーたちが支援の気持ちを示す花やカードを置いていると報道されている。また、中国における葬式の伝統に従い、小さな酒の杯を持って来ている人たちもいるという。
Reuters通信によると、カードには例えば、「この静かな都市で、Googleは真のヒーローだ」「最も高い壁も、人々の感情を分離することはできない。さようならGoogle、壁の向こう側で会おう」(壁とは、中国政府が実施する検閲システム「グレート・ファイアウォール」(金盾)を指している)
2010年1月17日日曜日
少年兵らにとって戦争は「ゲーム」だった、ハーグ国際法廷で専門家が証言
【1月12日 AFP】オランダ・ハーグ(Hague)の国際刑事裁判所(International Criminal Court、ICC)で7日、戦争犯罪で起訴されたコンゴ(旧ザイール)の武装勢力「コンゴ愛国者同盟(Union of Congolese Patriots、UPC)」の元指導者、トマス・ルバンガ(Thomas Lubanga)被告(49)の公判が再開され、国連(UN)の専門家が、同被告の罪状になっている少年兵の徴集について、「特に虐待的だ」と証言した。
国連の子どもと武力紛争に関する特別代表のラディカ・クマラスワミ(Radhika Coomaraswamy)氏は、法廷で、「15歳以下の子どもは死の概念が希薄で、それが戦闘では恐れ知らずの大胆さを招き、戦闘をゲーム感覚でとらえて最前線に突進していくことにもなる。こうした理由から、子どもを兵士として使うことは特に虐待的だ」と証言した。
■「子どもたちはほかに選択肢がなかった」
ルバンガ被告は、1997~2002年のコンゴ内戦時、15歳以下の子どもをUPCの戦闘要員として徴集したとして戦争犯罪で起訴され、前年1月に公判が開始された。初公判で、同被告は罪状を否認した。
公判は、予定から数か月ずれ込んだ今月7日に再開され、専門家の証人としてクマラスワミ氏が召喚された。
クマラスワミ氏は、「部族間の紛争においては、子どもたちは『自分たちの部族のために死ぬ』といったロマンチックで英雄的な死の概念に容易に捕らわれてしまう」と証言。
また、「極度の貧困の中、あるいは親から虐待を受けるなか、自分自身を養うためには武装集団に加わる以外に選択肢がなかった、と打ち明けてくれた子どもがたくさんいる」と述べ、法廷に対し、少年兵の多くが「志願兵」だったことをあまり重視しないよう求めた。
さらに、クマラスワミ氏は「子どもたちを特別のカテゴリーとして扱い、彼らの弱さを保護するための枠組みを作るべき」と述べた。
■少女たちは性の奴隷に
検察側によると、UPCの民兵らは民家や学校やサッカー場から子どもたち(最低年齢11歳)を誘拐し、軍事訓練キャンプに連行して暴行を加えたり薬物を与えたりした。少女たちは、性の奴隷にされていたという。
少年兵らは、2002年9月から03年8月までの戦闘に参加していたとされる。(c)AFP
国連の子どもと武力紛争に関する特別代表のラディカ・クマラスワミ(Radhika Coomaraswamy)氏は、法廷で、「15歳以下の子どもは死の概念が希薄で、それが戦闘では恐れ知らずの大胆さを招き、戦闘をゲーム感覚でとらえて最前線に突進していくことにもなる。こうした理由から、子どもを兵士として使うことは特に虐待的だ」と証言した。
■「子どもたちはほかに選択肢がなかった」
ルバンガ被告は、1997~2002年のコンゴ内戦時、15歳以下の子どもをUPCの戦闘要員として徴集したとして戦争犯罪で起訴され、前年1月に公判が開始された。初公判で、同被告は罪状を否認した。
公判は、予定から数か月ずれ込んだ今月7日に再開され、専門家の証人としてクマラスワミ氏が召喚された。
クマラスワミ氏は、「部族間の紛争においては、子どもたちは『自分たちの部族のために死ぬ』といったロマンチックで英雄的な死の概念に容易に捕らわれてしまう」と証言。
また、「極度の貧困の中、あるいは親から虐待を受けるなか、自分自身を養うためには武装集団に加わる以外に選択肢がなかった、と打ち明けてくれた子どもがたくさんいる」と述べ、法廷に対し、少年兵の多くが「志願兵」だったことをあまり重視しないよう求めた。
さらに、クマラスワミ氏は「子どもたちを特別のカテゴリーとして扱い、彼らの弱さを保護するための枠組みを作るべき」と述べた。
■少女たちは性の奴隷に
検察側によると、UPCの民兵らは民家や学校やサッカー場から子どもたち(最低年齢11歳)を誘拐し、軍事訓練キャンプに連行して暴行を加えたり薬物を与えたりした。少女たちは、性の奴隷にされていたという。
少年兵らは、2002年9月から03年8月までの戦闘に参加していたとされる。(c)AFP
2009年12月26日土曜日
拡大する米の貧困と格差=食料補助受給8人に1人
12月26日14時41分配信 時事通信
【ワシントン時事】米政府の「フードスタンプ」と呼ばれる低所得者向け食料購入補助制度の受給者が長引く不況で最高記録を更新、3700万人に達したことが26日までに、分かった。巨額の公的資金を注入された大手金融機関が息を吹き返し、高額賞与を復活させる中で、米国人の8人に1人が空腹と闘う格差がある。
フードスタンプは1964年にジョンソン大統領が生活困窮者の食料購入を補助するために制度化した。受給資格は4人家族の場合、月額総所得が2389ドル(約21万円)未満。一世帯の月平均支給額は約292ドル(2009年9月)。
農務省によると、受給者は08年度に2800万人を突破し、今年9月には前年同期比558万人増の3700万人を記録。10カ月間連続で過去最高記録を更新した。現在も1日2万人のペースで利用者は増え続ける。
【ワシントン時事】米政府の「フードスタンプ」と呼ばれる低所得者向け食料購入補助制度の受給者が長引く不況で最高記録を更新、3700万人に達したことが26日までに、分かった。巨額の公的資金を注入された大手金融機関が息を吹き返し、高額賞与を復活させる中で、米国人の8人に1人が空腹と闘う格差がある。
フードスタンプは1964年にジョンソン大統領が生活困窮者の食料購入を補助するために制度化した。受給資格は4人家族の場合、月額総所得が2389ドル(約21万円)未満。一世帯の月平均支給額は約292ドル(2009年9月)。
農務省によると、受給者は08年度に2800万人を突破し、今年9月には前年同期比558万人増の3700万人を記録。10カ月間連続で過去最高記録を更新した。現在も1日2万人のペースで利用者は増え続ける。
2009年11月28日土曜日
「電子メール時代の終焉」は来るか:「メールを使わない人」が増加
10月12日付けの『Wall Street Journal』記事で、Jessica Vascellaro氏が電子メールについて論じ、電子メールの後継者と目されるものたちがティッピング・ポイント(臨界点)に入ったと述べている。インターネットの最初期にネット世界を大きく規定した――悪用例も多い――アプリケーションである電子メールに、そのような運命が迫っているのだろうか?
私は10月12日(米国時間)、CNBCの番組『Power Lunch』に出演して、この件について少しだけ議論できた[文末の動画]。ただ、十分ではなかったのでここで話を続けたい。
Vascellaro氏の見解はおおむね正しいと、私は思っている。電子メールの終焉を報じるのが時期尚早であるのは明らかだが、最初の電子メール送信[1971年]から38年経った今、パラダイムの内側からパラダイムシフトの徴候を探ることは興味深いことだ。そもそも、『Usenet』や『WAIS』(Wide Area Information Servers)、『Gopher』、『Archie』などを考えてみればわかるように、当初のインターネット・プロトコルは、電子メールを除けば大半が、すでに引退を宣告されている。電子メールはなぜ、これほど強固なのだろうか。
電子メールが今すぐにどうにかなる、ということはないだろうが、電子メールの重要性がいまに低下するという予測は、何年も前からある。例えば、2年前の『Slate』の記事を読むと、すでにこの時点で、電子メールを使うのは時代遅れの人だけだと書かれている。
単方向や双方向のほかのコミュニケーション手段が、電子メールの存在意義を脅かしていることは間違いない。とりわけ若い人は、電子メールは年上の人(教師や親など)から求められる場合にだけ使い、メールよりは、携帯メッセージや『Facebook』のやりとりといったソーシャルなメディアを好むようだ。[10代においては電子メール利用は少数派であるという調査結果を紹介する日本語版記事はこちら]
私自身はどうかというと、電子メールは現在、起床後にチェックするものとしては3番目だ。携帯メッセージと『Twitter』が先にくる。
それでは、電子メールは「いつ」「どの程度」縮小していくのだろうか? これについては企業での利用が関係してくる。企業の電子メール依存はとうぶん続くだろう。企業とはそういうものだ。インスタント・メッセージ(IM)さえ採用していない現場がまだたくさんある。
また、『iPhone』のようなモバイル機器では、電子メールを使う手間が軽減され、SMSやMMSやTwitterといわば同列になる。こういった最新モバイル機器によって、電子メールの寿命は伸びるかも知れない。
とはいえ、全体で見ると電子メールへの依存は小さくなっていくだろう。テクノロジーの産物は、何であれ、いずれは人気が落ちるものだ。絶えず新しいものが登場し、いま現在のやり方では能率が悪いことをあらわにしていくのがテクノロジーだからだ。
また、電子メールの「殺害」においては、本質的に優れた代替物よりも、スパムが果たす役割の方が大きいかもしれない。しかし、1つだけ確かなことがある。最終的に携帯メッセージが電子メールに取って代わるとすれば、その理由は、われわれがどれほど無駄に言葉を費やしがちなのかが、Twitterや携帯メッセージのやりとりによって明らかになったからにほかならない。
私は10月12日(米国時間)、CNBCの番組『Power Lunch』に出演して、この件について少しだけ議論できた[文末の動画]。ただ、十分ではなかったのでここで話を続けたい。
Vascellaro氏の見解はおおむね正しいと、私は思っている。電子メールの終焉を報じるのが時期尚早であるのは明らかだが、最初の電子メール送信[1971年]から38年経った今、パラダイムの内側からパラダイムシフトの徴候を探ることは興味深いことだ。そもそも、『Usenet』や『WAIS』(Wide Area Information Servers)、『Gopher』、『Archie』などを考えてみればわかるように、当初のインターネット・プロトコルは、電子メールを除けば大半が、すでに引退を宣告されている。電子メールはなぜ、これほど強固なのだろうか。
電子メールが今すぐにどうにかなる、ということはないだろうが、電子メールの重要性がいまに低下するという予測は、何年も前からある。例えば、2年前の『Slate』の記事を読むと、すでにこの時点で、電子メールを使うのは時代遅れの人だけだと書かれている。
単方向や双方向のほかのコミュニケーション手段が、電子メールの存在意義を脅かしていることは間違いない。とりわけ若い人は、電子メールは年上の人(教師や親など)から求められる場合にだけ使い、メールよりは、携帯メッセージや『Facebook』のやりとりといったソーシャルなメディアを好むようだ。[10代においては電子メール利用は少数派であるという調査結果を紹介する日本語版記事はこちら]
私自身はどうかというと、電子メールは現在、起床後にチェックするものとしては3番目だ。携帯メッセージと『Twitter』が先にくる。
それでは、電子メールは「いつ」「どの程度」縮小していくのだろうか? これについては企業での利用が関係してくる。企業の電子メール依存はとうぶん続くだろう。企業とはそういうものだ。インスタント・メッセージ(IM)さえ採用していない現場がまだたくさんある。
また、『iPhone』のようなモバイル機器では、電子メールを使う手間が軽減され、SMSやMMSやTwitterといわば同列になる。こういった最新モバイル機器によって、電子メールの寿命は伸びるかも知れない。
とはいえ、全体で見ると電子メールへの依存は小さくなっていくだろう。テクノロジーの産物は、何であれ、いずれは人気が落ちるものだ。絶えず新しいものが登場し、いま現在のやり方では能率が悪いことをあらわにしていくのがテクノロジーだからだ。
また、電子メールの「殺害」においては、本質的に優れた代替物よりも、スパムが果たす役割の方が大きいかもしれない。しかし、1つだけ確かなことがある。最終的に携帯メッセージが電子メールに取って代わるとすれば、その理由は、われわれがどれほど無駄に言葉を費やしがちなのかが、Twitterや携帯メッセージのやりとりによって明らかになったからにほかならない。
ネット上の発言監視:諜報機関や企業向けのシステム
米国の諜報機関は、人々のブログ記事を見たり、『Twitter』への投稿をチェックしたり、『Amazon.com』でのレビューさえも調べたいと考えているようだ。
米中央情報局(CIA)が[諜報活動に必要なシステムを開発するために]出資・設立している独立非営利ベンチャーキャピタル・グループ『In-Q-Tel』(日本語版記事)は、ソーシャルメディアの監視を専門とするソフトウェア企業の米Visible Technologies社に資金を投じている。
これは、『オープンソース・インテリジェンス』をもっと有効に利用するための、諜報事業におけるより大きな動きの一環だ。オープンソース・インテリジェンスとは、日々作り出されている膨大な量のテレビ番組、新聞記事、ブログ投稿、オンライン動画、ラジオの報道などにおいて、公表されてはいるものの「隠れている」情報のことだ。
Visible社では1日に50万を超えるWeb 2.0サイトを調べており、ブログ、オンラインフォーラム、『Flickr』、『YouTube』、Twitter、Amazon上で発生する100万件以上の投稿や会話を収集している(現時点では、『Facebook』などの閉じたソーシャル・ネットワークは対象にしていない)。顧客は、これらのサイトで語られている内容に関して、一連のキーワードに基づいてそれぞれにカスタマイズ化された、リアルタイムでのフィードを得る。
Visible社は各投稿を「採点」し、肯定的あるいは否定的な内容か、複雑な感想を持っているか、または中立的かなど、その内容について分類する。この作業により、それぞれの会話あるいは投稿者がどの程度影響力を持っているのかを検討する(「実際に重要となる人物を判断しようとしている」と、同社のバイス・プレジデントBlake Cahill氏は説明している)。顧客は、それぞれの投稿をタグ付けしてそれらを同僚に転送したり、ウェブ・インターフェース上で議論できる。
In-Q-Telでは、Visible社に海外のソーシャルメディアも監視させ、情報を得たいとしているが、言うまでもなく、このような手段の対象は、米国内のブロガーあるいはTwitterユーザーなど、内部に向けられている。Visible社はすでに、米Dell社、AT&T社、Verizon社のためにWeb2.0サイトを監視している。米Microsoft社に対しては、『Windows 7』の発売に関する世間の反応を追跡している。ランチョンミート缶詰『スパム』製造企業の米Hormel社に関しては、同社に対する動物愛護運動家のオンライン・キャンペーンを調べている。
Visible社は90名の従業員を抱え、2010年の利益がおよそ2000億ドルになると見られている。In-Q-TelによるVisible社への投資額については、両者ともコメントを避けているが、両者の契約に詳しい関係筋によると、In-Q-Telからの投資は、Visible社の対象言語能力を高めるために使用される予定だという。同社ではすでに、アラビア語、フランス語、スペイン語のほか9つの言語をカバーしている。
諜報機関は数年前からソーシャルメディアに関心を示してきている。In-Q-Telは、別のWeb2.0監視サービスを提供する米Attensity社にも投資してきたし、米国家情報局(The Office of the Director of National Intelligence)は、Web2.0を含むネット情報全般を監視するOpen Source Centerを運営している。このセンターでは、YouTubeやMySpace、ブログなどの投稿も監視していることが公表されている。
しかし、米国防情報局(DIA)で上級技術責任者を務めていたLewis Shepherd氏は、「CIAは、ソーシャルメディアにおける進歩のペースに対応するために、特に革新的な技術企業の支援を必要としている。ソーシャルネットワーキング・サイトの絶えまない人気の変化を見抜くことに関しては、経験豊かな諜報機関のアナリストでも適任ではない可能性がある」と指摘する。
「あるサイトから他のサイトへと人気が次々に移り変わっていくなかで世界各国の若いインターネット・ユーザーたちを追跡するという作業において、CIAは助けを必要としている。Facebookによると、同サイトのユーザーの70%以上は、米国以外の180カ国の人々だという。さらに現在では、Twitterに似た、英語でない米国以外のマイクロブログ・サイトが200以上もある。もし諜報機関がこの大量のリアルタイム情報を無視しているとしたら、無能と呼ばれることだろう」と同氏は語る。
米中央情報局(CIA)が[諜報活動に必要なシステムを開発するために]出資・設立している独立非営利ベンチャーキャピタル・グループ『In-Q-Tel』(日本語版記事)は、ソーシャルメディアの監視を専門とするソフトウェア企業の米Visible Technologies社に資金を投じている。
これは、『オープンソース・インテリジェンス』をもっと有効に利用するための、諜報事業におけるより大きな動きの一環だ。オープンソース・インテリジェンスとは、日々作り出されている膨大な量のテレビ番組、新聞記事、ブログ投稿、オンライン動画、ラジオの報道などにおいて、公表されてはいるものの「隠れている」情報のことだ。
Visible社では1日に50万を超えるWeb 2.0サイトを調べており、ブログ、オンラインフォーラム、『Flickr』、『YouTube』、Twitter、Amazon上で発生する100万件以上の投稿や会話を収集している(現時点では、『Facebook』などの閉じたソーシャル・ネットワークは対象にしていない)。顧客は、これらのサイトで語られている内容に関して、一連のキーワードに基づいてそれぞれにカスタマイズ化された、リアルタイムでのフィードを得る。
Visible社は各投稿を「採点」し、肯定的あるいは否定的な内容か、複雑な感想を持っているか、または中立的かなど、その内容について分類する。この作業により、それぞれの会話あるいは投稿者がどの程度影響力を持っているのかを検討する(「実際に重要となる人物を判断しようとしている」と、同社のバイス・プレジデントBlake Cahill氏は説明している)。顧客は、それぞれの投稿をタグ付けしてそれらを同僚に転送したり、ウェブ・インターフェース上で議論できる。
In-Q-Telでは、Visible社に海外のソーシャルメディアも監視させ、情報を得たいとしているが、言うまでもなく、このような手段の対象は、米国内のブロガーあるいはTwitterユーザーなど、内部に向けられている。Visible社はすでに、米Dell社、AT&T社、Verizon社のためにWeb2.0サイトを監視している。米Microsoft社に対しては、『Windows 7』の発売に関する世間の反応を追跡している。ランチョンミート缶詰『スパム』製造企業の米Hormel社に関しては、同社に対する動物愛護運動家のオンライン・キャンペーンを調べている。
Visible社は90名の従業員を抱え、2010年の利益がおよそ2000億ドルになると見られている。In-Q-TelによるVisible社への投資額については、両者ともコメントを避けているが、両者の契約に詳しい関係筋によると、In-Q-Telからの投資は、Visible社の対象言語能力を高めるために使用される予定だという。同社ではすでに、アラビア語、フランス語、スペイン語のほか9つの言語をカバーしている。
諜報機関は数年前からソーシャルメディアに関心を示してきている。In-Q-Telは、別のWeb2.0監視サービスを提供する米Attensity社にも投資してきたし、米国家情報局(The Office of the Director of National Intelligence)は、Web2.0を含むネット情報全般を監視するOpen Source Centerを運営している。このセンターでは、YouTubeやMySpace、ブログなどの投稿も監視していることが公表されている。
しかし、米国防情報局(DIA)で上級技術責任者を務めていたLewis Shepherd氏は、「CIAは、ソーシャルメディアにおける進歩のペースに対応するために、特に革新的な技術企業の支援を必要としている。ソーシャルネットワーキング・サイトの絶えまない人気の変化を見抜くことに関しては、経験豊かな諜報機関のアナリストでも適任ではない可能性がある」と指摘する。
「あるサイトから他のサイトへと人気が次々に移り変わっていくなかで世界各国の若いインターネット・ユーザーたちを追跡するという作業において、CIAは助けを必要としている。Facebookによると、同サイトのユーザーの70%以上は、米国以外の180カ国の人々だという。さらに現在では、Twitterに似た、英語でない米国以外のマイクロブログ・サイトが200以上もある。もし諜報機関がこの大量のリアルタイム情報を無視しているとしたら、無能と呼ばれることだろう」と同氏は語る。
アフガニスタン援助の実態:巨額はどこへ消えるのか
米国国際開発庁(USAID)は2009年初め、『コミュニティ安定化プログラム』(Community Stabilization Program)から手を引いた。このプログラムは、6億4400万ドルの資金を費やして、イラクで仕事や公共事業を作り出すというものだった。
このプログラムは本来、若い(つまり、戦闘が可能な)現地の男性たちに、仕事を与えたり職業プログラムに参加させたりすることで、彼らが反政府活動に参加するのを防ぐはずだった。だが、数千人のイラク人たちがゴミ拾いや壁にペンキを塗る仕事でお金を稼げるようになった一方で、このプログラムは不正行為を招きやすいものだった。バグダッドにいるUSAIDの監察長官は、2008年3月の監査で、数百万ドルの資金が反体制派によって吸い取られた可能性がある、との懸念を示した。
このことはアフガニスタンにもあてはまる。コミュニティ安定化プログラムの運営パートナーとなっているInternational Relief & Development(IRD)は、アフガニスタンでも活動しており、道路建設プロジェクトや農業プログラムを監督している。このプログラムは扱う範囲が非常に広く、説明責任が明確にならないので、他の団体はUSAIDへの入札を控えたとされている。
Joanna Nathan氏は、『Foreign Policy』紙(電子版)の記事で、米国が現地の開発事業をアウトソースするやり方は、非常にネガティブな結果になりうると指摘している。
「現地に建てられた豪華な新築の邸宅を、米国の土木業者や国連機関、大使館、それに法治プロジェクトを請け負う団体などが1ヵ月あたり数千ドルで借りているとしたら、説明責任を果たすという欧米の公約はいったいどうなるのだろうか」とNathan氏は批判する。「アフガニスタンの人々が腐敗について話すとき、それは完全に合法的な援助のことを意味している可能性がある。民間の請負業者らによってアフガニスタンで使われている数十億ドルのお金の大半は、何段階もの下請け業者を経由する中でほとんど失われ、現場には実質的効果をほとんどもたらさないケースが大半だ、という話だけがアフガニスタンの人たちの耳に入っている。このような状況では、どのような契約が交わされていようが、それは腐敗と見なされる」。さらに、援助によって政府高官の縁者が富む状態も、アフガニスタンの人々を怒らせているという。
一方、New America FoundationのPeter Bergen氏とSameer Lalwani氏は、『New York Times』紙(電子版)10月2日(米国時間)付けの記事で、アフガニスタン政府に支払われた数十億ドルもの対外援助資金は、コンサルタントたちに払う給与や諸経費の形で、あっという間に、援助を行なった国に還流していると指摘している(PDF)。
一般のアフガニスタン人は、SUV車であちこちを見て回る外国の開発コンサルタントの姿は大勢見かけるものの、ほとんどの場合、開発企業がやって来たことによる実質的なメリットはほとんどないという。
また、米国はこれまで、アフガニスタンの治安部隊に対する訓練と装備に165億ドルを費やしているが、アフガニスタンが治安部隊を自前調達できるにはほど遠い状態だ。
Bergen氏とLalwani氏は、アフガニスタンに利益をもたらすための斬新なアイデアを提案している。それは、アフガニスタンに税金を支払うという条件で、開発業者と契約するというものだ。「現在、[アフガニスタン]政府の税収は合計で3億ドルほどだ。外国からの技術援助は推定で年間16億ドルほどあり、これに税金を課すだけでも税収を倍にできる」と両氏は述べている。
しかし、援助活動家や支援企業がこのアイデアを喜んで受け入れるとは思えない。彼らはすぐにこう言って批判をはねつけるだろう――われわれは世界を救うことで手一杯なのだ、と。植民地支配と似たようなライフスタイルも、待遇の一部だと考えられている。
このプログラムは本来、若い(つまり、戦闘が可能な)現地の男性たちに、仕事を与えたり職業プログラムに参加させたりすることで、彼らが反政府活動に参加するのを防ぐはずだった。だが、数千人のイラク人たちがゴミ拾いや壁にペンキを塗る仕事でお金を稼げるようになった一方で、このプログラムは不正行為を招きやすいものだった。バグダッドにいるUSAIDの監察長官は、2008年3月の監査で、数百万ドルの資金が反体制派によって吸い取られた可能性がある、との懸念を示した。
このことはアフガニスタンにもあてはまる。コミュニティ安定化プログラムの運営パートナーとなっているInternational Relief & Development(IRD)は、アフガニスタンでも活動しており、道路建設プロジェクトや農業プログラムを監督している。このプログラムは扱う範囲が非常に広く、説明責任が明確にならないので、他の団体はUSAIDへの入札を控えたとされている。
Joanna Nathan氏は、『Foreign Policy』紙(電子版)の記事で、米国が現地の開発事業をアウトソースするやり方は、非常にネガティブな結果になりうると指摘している。
「現地に建てられた豪華な新築の邸宅を、米国の土木業者や国連機関、大使館、それに法治プロジェクトを請け負う団体などが1ヵ月あたり数千ドルで借りているとしたら、説明責任を果たすという欧米の公約はいったいどうなるのだろうか」とNathan氏は批判する。「アフガニスタンの人々が腐敗について話すとき、それは完全に合法的な援助のことを意味している可能性がある。民間の請負業者らによってアフガニスタンで使われている数十億ドルのお金の大半は、何段階もの下請け業者を経由する中でほとんど失われ、現場には実質的効果をほとんどもたらさないケースが大半だ、という話だけがアフガニスタンの人たちの耳に入っている。このような状況では、どのような契約が交わされていようが、それは腐敗と見なされる」。さらに、援助によって政府高官の縁者が富む状態も、アフガニスタンの人々を怒らせているという。
一方、New America FoundationのPeter Bergen氏とSameer Lalwani氏は、『New York Times』紙(電子版)10月2日(米国時間)付けの記事で、アフガニスタン政府に支払われた数十億ドルもの対外援助資金は、コンサルタントたちに払う給与や諸経費の形で、あっという間に、援助を行なった国に還流していると指摘している(PDF)。
一般のアフガニスタン人は、SUV車であちこちを見て回る外国の開発コンサルタントの姿は大勢見かけるものの、ほとんどの場合、開発企業がやって来たことによる実質的なメリットはほとんどないという。
また、米国はこれまで、アフガニスタンの治安部隊に対する訓練と装備に165億ドルを費やしているが、アフガニスタンが治安部隊を自前調達できるにはほど遠い状態だ。
Bergen氏とLalwani氏は、アフガニスタンに利益をもたらすための斬新なアイデアを提案している。それは、アフガニスタンに税金を支払うという条件で、開発業者と契約するというものだ。「現在、[アフガニスタン]政府の税収は合計で3億ドルほどだ。外国からの技術援助は推定で年間16億ドルほどあり、これに税金を課すだけでも税収を倍にできる」と両氏は述べている。
しかし、援助活動家や支援企業がこのアイデアを喜んで受け入れるとは思えない。彼らはすぐにこう言って批判をはねつけるだろう――われわれは世界を救うことで手一杯なのだ、と。植民地支配と似たようなライフスタイルも、待遇の一部だと考えられている。
莫大な石油を消費する「中東の米軍」
イラクとアフガニスタンにおける戦争には、なぜこれほど費用がかかるのだろうか? これには大きな理由がある。米国陸軍では、1日あたり1人の兵士につき、22ガロン(約84リットル、1ガロンは約3.785リットル)の石油燃料を消費している(PDF)のだ。そして石油を戦場へ運ぶのには、1ガロンあたり45ドル以上の資金がかかる。
これは、Deloitte社(デロイト・トーマツ・コンサルティング)の調査による情報だ。筆者の友人であるPaul McLeary氏が、『Aviation Week』で紹介している。
実際のところ、1ガロンあたり45ドルというのはかなり安く見積もった計算だ。海軍によると300ドルから400ドルらしい。
だが、これほどの燃料の大量消費にかかる代償は、金額だけでは計ることはできないと、Deliotte社の調査報告では警告している。燃料は、アフガニスタン国内の隔絶された基地へと輸送しなくてはならない。これは、米軍部隊がゲリラ的な爆弾攻撃にあい、兵士が死亡する危険性を伴う。
Deliotte社によると、「戦略の変更が行なわなければ、現在のアフガニスタン戦争では、結果として2014年までに米国兵士の犠牲者が124%(1年あたり17.5%)増加する可能性がある」という。
米国防総省は化石燃料に対する依存を軽減するため、世界最大規模の太陽熱発電所(日本語版記事)やハイブリッド車、[残飯や廃プラスチックなどの]廃棄物で動く発電機(日本語版記事)など、あらゆる取組みを行なっている。だが、これらの取組みの多くは、国防総省の米国内事業のエネルギー効率を向上させることに集中している。戦場の部隊に関しては、いまだ従来のペースで燃料が消費されているのが現状だ。
[Deloitte社は第二次大戦から現在の中東戦争までの米軍の年量消費量も比較しているが、それによると、現在の1日・1人あたりの消費量は、ベトナム戦争時の1.75倍だという]
これは、Deloitte社(デロイト・トーマツ・コンサルティング)の調査による情報だ。筆者の友人であるPaul McLeary氏が、『Aviation Week』で紹介している。
実際のところ、1ガロンあたり45ドルというのはかなり安く見積もった計算だ。海軍によると300ドルから400ドルらしい。
だが、これほどの燃料の大量消費にかかる代償は、金額だけでは計ることはできないと、Deliotte社の調査報告では警告している。燃料は、アフガニスタン国内の隔絶された基地へと輸送しなくてはならない。これは、米軍部隊がゲリラ的な爆弾攻撃にあい、兵士が死亡する危険性を伴う。
Deliotte社によると、「戦略の変更が行なわなければ、現在のアフガニスタン戦争では、結果として2014年までに米国兵士の犠牲者が124%(1年あたり17.5%)増加する可能性がある」という。
米国防総省は化石燃料に対する依存を軽減するため、世界最大規模の太陽熱発電所(日本語版記事)やハイブリッド車、[残飯や廃プラスチックなどの]廃棄物で動く発電機(日本語版記事)など、あらゆる取組みを行なっている。だが、これらの取組みの多くは、国防総省の米国内事業のエネルギー効率を向上させることに集中している。戦場の部隊に関しては、いまだ従来のペースで燃料が消費されているのが現状だ。
[Deloitte社は第二次大戦から現在の中東戦争までの米軍の年量消費量も比較しているが、それによると、現在の1日・1人あたりの消費量は、ベトナム戦争時の1.75倍だという]
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