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2009年2月16日月曜日

米軍兵士の肥満急増、03年の2倍に

【2月11日 AFP】米国防総省の報告書によると、2003年のイラク戦争開戦以降、米軍兵士の肥満が2倍に増加した。兵士の肥満増加は、米国平均の傾向を反映している一方、海外派遣によるストレスの影響も大きいという。

 米国防総省が1月に発表した報告書によると、「過去10年間にわたって、現役兵士の中で肥満で治療を受けた者の割合が増加を続けている。また、03年以降、増加幅も拡大している」という。

 肥満と診断された兵士の数は、1998年には兵士全体の1.6%にあたる2万5652人だったが、2003年には3万4333人(2.1%)に増加し、08年には03年の倍となる6万8786人(4.4%)に増加した。

 05年に行われた米軍兵士への調査結果によると、「体重増加の原因として最も多かったのは、ストレスと海外派遣からの帰還」だった。

 米軍の発表は、イラクやアフガニスタンへの派遣の長期化が、軍全体に疲弊をもたらしている兆候を示している。

 体重の増加以外にも、米軍の自殺者数も増加しており、07年の115人と比較し、08年は過去最多の143人となった。

 一方、米軍兵士の体重増加傾向は、米国平均の傾向を反映している。米国では、18-34歳の国民の20%が肥満とみられている。

 同報告書は、米国平均と同様、米軍内の肥満増加の最大の原因が、ファストフードの食生活と、体をほとんど使わないビデオゲームやテレビ、映画などといっ た娯楽にあると指摘。「肥満は軍作戦の効率を低下させる。そして、急性・慢性問わず健康に悪影響を及ぼす」ため、深刻な懸念材料だと警鐘を鳴らし た。(c)AFP

2008年9月22日月曜日

カナダ、北部の警備強化 ロシアの北極進出をけん制

【9月20日 AFP】北極圏での権利を主張するため北極点海底に旗を立てたり、カナダ領空近くへの飛行をくり返したりしているロシアをけん制するため、カナダ政府が北部国境で軍事的警戒態勢を強めている。

 スティーブン・ハーパー(Stephen Harper)首相は19日、「国際的な手続きの中でだけでなく、カナダ領空に接近するなど国際的な枠組み外で北極圏の権利を主張していることに憂慮する」との考えを明らかにした。

 ハーパー首相は北部の主権強化のために、新型監視網の構築、海軍の警備増強、北極圏の訓練基地設置など軍事措置を含む対抗手段を講じていると述べた。

 北極圏に接するカナダ、デンマーク、ノルウェー、ロシア、および米国は、それぞれ権利を主張しているが、それらの領域は重複している。北極圏の海底には900億バレルの原油が手つかずで眠っているとされる。(c)AFP/Michel Comte

米政府、公的資金75兆円投入へ 不良資産買い取りのため

【9月21日 AFP】米政府は20日、大恐慌以来最悪となる金融危機に対処するため、不良資産の買取に過去最大規模となる7000億ドル(約75兆円)の公的資金を投じる方針を固め、一両日中の合意を目指して議会との調整を開始した。

 19日深夜に議会に提出された原案によると、ヘンリー・ポールソン(Henry Paulson)米財務長官の職務権限を大幅に拡大し、財務省は今後2年間にわたり最大75兆円の不良資産を金融機関から買い取る。

 ニューヨーク・タイムズ(New York Times)紙はウェブサイト上で、財政資金を手当てするため政府の債務上限を11兆3000億ドル(約1210兆円)に引き上げるとの政府案を報じた。(c)AFP/Veronica Smith

2008年9月19日金曜日

対衛星兵器:ミサイルより効果的な方法は「ジャミングやハッキング」

今年1月、中国がミサイルを使って自国の人工衛星を破壊する実験に成功して以来、米軍関係者の間では、空の上にある自国の衛星をどうやって守るかという論議がヒートアップしている――さらには、敵国の衛星を破壊することについても、以前より公然と語られるようになった。

『Washington Post』の記事によると、新しい防衛予算では、「米国の衛星に差し迫る脅威について警告し、攻撃に対する破壊や防御を実行し、敵国の衛星を妨害する『対宇宙システム』」に対して、6300万ドルという金額が充てられている[同記事によると、「米国衛星を防御し敵国の衛星を攻撃する」ことを可能にする計画に、総額で約3億ドルが充てられている]。

また、『Discover』誌の12月号は「衛星を破壊する8つの方法」――宇宙空間での核爆発からハッキング攻撃まで――を考察し、「それぞれの脅威レベル」をランク付けしている。

同誌は、「最も深刻な脅威」を、「地球から発射され、地上レーザーあるいはレーダーシステムによって攻撃目標まで誘導される迎撃ミサイル」だとしている。

しかし、本当にそうだろうか。

私がこの件について話した事情通の人たちのほとんどは、『MSNBC』が報じているように、軌道を回る衛星の持つ最大の弱点は「常に地球からの管理を必要とする」ところだと考えている。このような地球からの指令を偽ることで、衛星をだますことは簡単だ。

「最も効果的なASAT(対衛星兵器)は、敵国の衛星のすぐそばで爆発する兵器ではない。衛星に対してこれから午後いっぱい休むように指令する信号だ」と、William E. Burrows氏は述べている。同氏は、ニューヨーク大学でジャーナリズムを教える教授で、偵察衛星にかんする著作『Deep Black』がある人物だ。

米空軍は2004年以降、敵国衛星の活動を妨害するための、一連の無線妨害装置を導入している。

また、ニューメキシコ州にある空軍研究所では、少人数の下級士官からなるグループが年に3、4回集まって、米国の衛星の活動に支障をきたす弱点を探っている。

具体的には、市販の装置を使ったり、あるいはインターネットや空軍基地を探って情報を仕入れたり、学生を装って軍関係者や契約業者から情報を引き出すといった単純な方法を使って、衛星の活動を妨害することの可能性を探っている。

米軍施設『HAARP』は「敵国全体を機能不全にする」兵器?

米軍がアラスカで展開している軍事プログラム『高周波活性オーロラ調査プログラム』(HAARP)について、現実離れした憶測はひと通り聞いた、もう十分だとお思いだろうか。いや、ロシア人ならもっとスケールの大きなことを考えてくれるはずだ。

マインド・コントロールなんて目じゃない。ロシア人が考えるHAARPの正体は、地球を転覆させる「地球物理学兵器」だ。

これまでのHAARP関連記事を熱心に追っていない読者のために復習しておくと、HAARPとは電離層の研究を目的とする軍事プロジェクト(日本語版記事)で、「民生および軍用の通信システムと監視システムを強化するために使用する」とされている。

近年では米国防総省が、高高度核爆発の影響を緩和する(PDF)目的で、HAARPを利用することに関心を示しているという話もある。しかし、HAARPが使用するアンテナ列は高周波帯に対応しているため、天候を制御する装置から、マインド・コントロールのための巨大施設に至るまで、この施設の目的に関する多数の憶測を促してきた。

ロシアの軍事専門誌に掲載された以下の記事(ありがたいことに、CIA出資の『Open Source Center』によって翻訳されている)によると、HAARPは究極の超強力兵器だという。


複数のロシア人および外国人のアナリストの主張によると、この米軍によるプログラムは実のところ、超強力なビームを生成する地球物理学兵器であり、表面上はそれを隠しているのだという。

HAARPを稼働させる真の動機は、軍事目的のために、地球の固体、液体、気体の各層で発生する作用に影響を及ぼす手段として使用することだ。

電離層において人工的に生成された、プラズモイド(高電離ガスが塊になった状態)や「球電」(球状の雷)は、その気体の中心点をレーザーで移動させることによりコントロール可能だ。つまり米国は、巨大な装置を使って、エネルギー・ビームを空に向けて発射することを計画しているのだ。このエネルギー・ビームは電離層で反射され、低周波の電磁波として地球に戻ってくる。

米国は、各種の憶測を沈静化するための声明を発表しているが、このプログラムに反対する人たちは、十分な根拠があってこれを疑っている。

「HAARPによって刺激を受けた電離層は、軍の各種ハードウェア――火器管制・誘導システム、攻撃目標修正修正装置、ナビゲーション・システムなど――に組み込まれた無線・電子装置に影響を与える。その結果、航空機やミサイルが故障することになる」と述べるのは、軍事・地球物理学専門家のAleksandr Plaksin氏だ。

HAARPプログラムの実施が招く結果は決してこれだけではない。たとえば核兵器と比較しても、地球物理学兵器の方がはるかに強力だ。ビームを発射する標的が英国ぐらいの国土であれば、瞬時に国全体を機能不全に陥らせることができる。

複数の科学者は、地球物理学兵器を使用すれは、単独の部隊が一国全体の経済活動をマヒさせ、数年は復旧できない状態にできる可能性がある、と指摘している。攻撃された国民は、通信手段もすべて使えなくなり、何が起きたのかも分からないだろう。

最も危険なのは、もしHAARPシステムが最大出力に切り替えられたときに地球がどうなってしまうのか、こうしたビームによる攻撃を受けて電離層がどのように反応するのか、同システムの開発者でさえも確実なことは分からないという部分だ。

すでに知られているように、電離層とオゾン層は、極めて有害な宇宙線から地球を保護している。HAARPシステムの電磁気砲が電離層に傷をつけると、宇宙線が地表にまで到達することになる。

さらに、HAARPの(公表されたような)能力を実際に使った場合、その影響は制御不可能だと指摘する研究者たちもいる。この兵器をたった1回使用しただけで、地震や、地球規模での急激な寒冷化など、誰も止めることのできない「引き金効果」をもたらす可能性もある。

戦争が地球に及ぼす影響について調査しているカナダ人の科学者、Rosalie Bertel氏の意見によると、電離層に極めて強い混乱を与えると、大量の自由電子の放出――いわゆる「電子シャワー」――が発生する可能性があるという。

その場合には、南極と北極の電位が変化し、結果として地球の磁極が移動するかもしれない。分かりやすく言うと、地球が「ひっくり返る」ということだ。こうなると、方位磁石は北を指さなくなり、方角が分からなくなってしまう。

米国で活動するスパイの実態調査:無給、逮捕率も上昇

[全米科学者連盟(FAS)の]『Secrecy News』が掲載した新しい調査結果によると、現代のスパイは、(逮捕された人たちを見た限りでは)それほど大金を稼いでいないようだ。

この調査(PDFファイル)は、[米国防総省人材本部(DHRA)の一部門である]Defense Personnel Security Research Center(PERSEREC)が所有する、スパイ活動データベースに基づくものだ。[米国人が、米国に不利になるようなスパイ活動をした件についての調査で、1947年から2007年について分析している。]

調査は、次のように結論付けている。

「1990年以降の米国のスパイのうち、3分の2は自ら志願した。1990年以降、スパイ活動の報酬はあまりよいものではなく、スパイの80%は活動に対する報酬を受け取っていない。2000年以降に報酬を受け取った者はいない」

報酬をまったく受け取っていない人々の割合は、1980年までは34%だったが、1980年代には59%、1990年以降は81%と増加している。[1947年から1979年までと、1980年から1989年、1990年から2007年と、3つの期間を分け、173人のスパイについて分析している。]

このような顕著な傾向が示される原因として、2つの要因が考えられる。1980年代については、報酬を受け取る前に捕まったスパイの数が多かったこと、1990年以降は、「分断された忠誠心」から活動に従事したスパイが多く、報酬の受け取りを拒否したことだ。[「分断された忠誠心」からの活動とは、米国籍を得たが、元の国にも結びつきがあるスパイの活動のこと。ただし、スパイの65%は米国生まれという。]

米国人がスパイ活動で得る報酬は時とともに減少している一方で、刑務所に入る可能性は増加している。1980年までの期間で、刑務所に入ったことのないスパイは22%だったが、後の2つの期間に服役を免れたのは、1980年代が7%、1990年以降が6%だった。これら期間別の3集団において、平均刑期が短くなる傾向が見られた。

それなのに、なぜスパイになるのだろうか?

金銭的報酬が唯一の動機だというケースは、第一の期間では47%、第二の期間では74%だったが、1990年以降には7%だけになった(略)。

1990年以降、すべて動機の中で最も大きな変化を示したのは分断された忠誠心であり、分断された忠誠心が唯一の理由であるとするスパイ活動は57%だ。

米国人がスパイ活動にかかわる動機として、金銭や分断された忠誠心の次に多いのは不満だ。不満からスパイ活動を行なったとする米国人の割合は、1980年以前は16%だったが、1980年代には6%に下落し、最近では再び22%まで上昇している。

割合は少なくなるが、米国のスパイが活動に及ぶ動機として挙げる上記以外の4つの一般的な動機として、人に取り入るため、強要されたため、スリルを味わうため、そして人に認めてもらう、つまり自尊心のためが挙げられる。

[1990年代以降のスパイはテロ活動と関係している。]

「ナノテク兵器」開発競争の脅威

アーティストのAlice Wang氏が見せるナノ兵器が作り出す暗黒郷のイメージ(英文記事)がこびりついているだけかもしれない。しかし、KGBの後進であるロシア連邦保安庁(FSB)長官も務めた経歴を持つVladimir Putin大統領の指導の下で、ロシアがナノ兵器の研究を急ピッチで進めていることには、不安をかき立てられる。

以下、Nanotechnology.comより引用。

ロシアは現在、物資と人材を集中的に投下して、ナノテクノロジーに基づく兵器システムの開発を進めていると、Putin大統領は言う。

モスクワの『クルチャトフ一般応用核物理学研究所』で開かれた科学会議において、出席の専門家を前に演説したPutin大統領はさらに、高性能な攻撃用、防衛用新通信システムや軍事力に欠かせないとして、このような新しい概念に基づく戦略技術を開発し実装する必要性を訴えた。(中略)

ロシアの通信社RIA Novostiの伝えるところでは、Putin大統領は、この分野におけるロシア最先端の研究センターとして、クルチャトフ研究所の持つ重要性を強調し、ロシアの核の盾がここで開発されたことに言及したという。


当然ながら、米国自身も軍事用ナノテクノロジー研究を数多く進めている。他の国々も同様だ。そして、研究を行なっていない国々が将来ナノ兵器を購入できるようになるのも確実だろう。

『Center for Responsible Nanotechnology』(CRN)は、この話題に関する基本情報を掲載するとともに、きびしい監視と検査を実施する国際的なナノ兵器管理システムの構築を提唱している。

以下、CRN、「国際管理の必要性」(The Need for International Control)からの引用

国家間の争いによって、20世紀には何百万もの人々の命が奪われた。だが、分子ナノテクノロジー(MNT)による争いは、さらに悲惨な結果を招く恐れがある。国家が戦争を仕掛けるのは、他国から脅されていると感じたときか、劣悪な国内情勢など国内にある政治的圧力をかわしたいときだ。当サイトの「分子製造の危険性」(Dangers of Molecular Manufacturing)のページで説明しているように、分子製造は不安定な軍拡競争を招きやすい。それは非常に恐ろしい状況だ。表向きは同盟国である国どうしでさえ、お互いの最終的な意図についてはおそらく疑心暗鬼になるかもしれない。よく言って不安定な休戦状態という強国間の結びつきがたくさんある。各国が、分子ナノテクノロジーを予想外の方法で攻撃に使うことはないと信頼できる何らかの基盤を見出せない限り、それぞれが防衛用の、そしておそらく攻撃用のナノテクノロジーを開発せざるをえないだろう。国際的な分子ナノテクノロジー兵器の管理体制を構築し、厳密で信頼性の高い検査能力を持たせることが最良の選択だろう。

いい考えのように思える。だたし、生物兵器の国際的な管理システムの構築の難しさを考えると、前途は多難だ。

米軍の天候制御技術:「敵国の経済を破壊する気象兵器」文書が明らかに

敵国の「経済を崩壊させる」ために、洪水や干ばつを人為的に発生させることを提案した米国海軍の研究プロジェクトが、最近明らかになった。

2008年1月に情報自由法を通じて公開された、米国海軍の空中戦兵器部門『China Lake』の研究提案書(PDFファイル)には、次のように書かれている。

「気象の調節は、かつてベトナムで、特に北ベトナムから南ベトナムへの人員や物資の移動を妨害する目的で利用され、成功を収めた。(しかし)それ以来、気象調節の軍事研究は、米国では先細りになっている」

この提案書は、「実行可能な最先端の気象調節能力を再び米軍にもたらす」ために、最新の気象調節技術の研究を求めている。この技術を手にすることで、米軍は以下のことが可能になるという。

大雨による洪水や雪嵐などにより、人員や物資の移送を妨害する、または不可能にする。

洪水や干ばつなどの結果として、経済を崩壊させる。

提案書には日付が記されていないが、明らかに冷戦期のものだ。「ソビエト連邦(ロシア)」という言及があるだけでなく、現在の水準と比較するとプロジェクト費用が低めで、2年間でわずか50万ドル以下なのだ。

前述したChina Lake(米国海軍の空中戦兵器部門)が自主発行している新聞の記事によると、「気象調節はChina Lakeが秀でている分野の1つ」だという。

China Lakeは1949年から1978年にかけて、気象調節の立案と技術やハードウェアの開発に取り組み、これらはハリケーンの軽減、霧の制御、干ばつの解消に用いられて成功を収めた。

初の軍事利用となった1967年の極秘の気象調節作戦『Operation Popeye』では、降雨量を増やしてホーチミンルートを断つのに役立てる目的で使われた。(China Lakeの天候制御システム『Cold Cloud Modification System』の写真はこちら)[リンク先の記事によると、Operation Popeyeは1967年3月から1972年7月まで行なわれた。モンスーン・シーズンを延長させることに成功し、1971年に北ベトナム国土の1割を覆うほどの被害を出した大洪水の原因となったという意見もある。]

1980年、米国は軍事目的の気象操作を禁止する条約を批准した。それでも時々、軍部からは気象操作を再開する提案が浮上してくる。

空軍が委託した1996年の調査(PDF)には、「われわれの構想では、軍は2025年までに、作戦能力の達成のため、中規模(200平方キロメートル未満)または微小規模(局所)で気象に影響を及ぼすことが可能になっている」と書かれている。

米国外に目を向けると、中国当局は現在、夏季オリンピックの期間中に北京に雨が降らないよう努力している(日本語版記事)。

2008年9月18日木曜日

スパイ業界で増える「契約社員」:連邦政府職員よりも高給取り

外部の請負業者を雇うことで、政府の支出は減らせるはずだった。だが、米国の各情報機関が構成するインテリジェンス・コミュニティーにおいては、これが実際には節約になっていないことが判明した。

米国家情報長官局(ODNI)によると、平均で比較した場合、諜報機関と請負契約を結んだ「雇われスパイ」は、連邦政府職員よりも65%高い報酬をもらっているという。連邦政府職員の平均給与が12万5000ドルであるのに対して、雇われスパイの報酬は平均20万7000ドルだった。

雇われスパイに払う報酬は、米国のスパイ活動予算にかなり大きな影響を与えている。目一杯控えめに見積もっても、これら2万7000人の請負契約者が諜報活動要員に占める割合は4分の1を超えているからだ。

こうした請負契約者たちは、どういう種類の仕事をしているのだろうか? ODNIで人的資源を担当するRonald Sanders副長官は、『Defense News』の記事の中で、その役割分担を以下のように概説している。

請負業者の約27%は情報収集および作戦のサポート、22%はIT業務、19%はデータ分析のサポート、19%は管理業務、4%は研究開発活動を行なっている、とSanders副長官は語る。残り9%の請負業者が行なっている業務は明らかにされなかった。

『Federal Computer Week』によると、情報機関側は、請負契約者の大多数は「独自の専門知識や技術」を評価されて雇われたと主張しているという。だが、この説明は信用できない。ODNIが以前に発表した報告には、「請負業者は、公費ですでに身上調査と訓練が行なわれた職員を引き抜き、政府職員だった時の給与よりもかなり高い報酬で元職員を『貸し出し』ている」という指摘があるからだ。

1990年の「政府改革」時の予算削減によって、情報機関は骨抜きにされた、とSanders副長官は述べている。その後、2001年9月11日に同時多発テロ事件が発生し、急いでスパイを養成する必要が生じた。

「スパイ衛星やコンピュータ機器を製造する企業に勤務する人たちや、カフェテリアの従業員、警備員」などを計算に含めれば、情報機関のために働く人員の「約70%を(外部の)請負業者が占めることになる」と『Los Angeles Times』紙は指摘している。

それにもかかわらず、「使命を果たすために、請負業者に頼り過ぎてはいない、とわれわれは確信している――繰り返すが、そう確信しているのだ」とSanders副長官はFederal Computer Weekに語っている。

[なお、過去記事「米国で活動するスパイの実態調査:無給、逮捕率も上昇」では、米国人が、米国にとって不利になるようなスパイ活動をした件についての調査結果を紹介している]

2008年9月7日日曜日

米住宅金融に公的資金投入か、米紙報道

【9月6日 AFP】米各紙は5日、米政府が、経営難に陥っている米連邦住宅抵当公庫(ファニーメイ、Fannie Mae)および米連邦住宅貸付抵当公社(フレディマック、Freddie Mac)を厳しい公的管理下に置き、2社の経営陣を退任させた上で、救済のために公的資金を注入する計画を進めていると、ウェブサイトなどで報じた。

 ファニーメイとフレディマックは、米議会の設立許可を受け株式が上場される政府系住宅金融機関で、住宅市場に流動性を提供する。過去1年の金融危機で業績を悪化させ、住宅ローンの債務不履行による損失拡大への不安から株価は1年間で約9割も下落した。

 2社の経営悪化が、既にぜい弱となっている世界の金融システムへの大打撃となるとの見方もあり、米国では7月、これを回避し2社を救済する目的で、2社の株式購入や流動性供給のための公的資金注入を可能にする法案が成立した。

 米ニューヨークタイムズ(New York Times)紙は、ジョージ・W・ ブッシュ(George W. Bush)政権幹部や米連邦準備制度理事会(US Federal Reserve、FRB)高官が5日、ファニーメイとフレディマックの経営陣を呼びこの計画を説明したと報じた。同紙は、政府による救済に必要な金額を現時点では計算不可能ではあるものの、2社の潜在的な債務は膨大であり、米国民に数百億ドル(数兆円)の負担を強いるおそれもあると伝えた。(c)AFP

2008年8月31日日曜日

日米欧、ドル防衛で秘密合意 3月の金融危機時

 米国の信用力の低い個人向け住宅融資(サブプライムローン)問題をきっかけにした米金融不安でドルが急落した今年3月、米国、欧州、日本の通貨当局がドル買い協調介入を柱とするドル防衛策で秘密合意していたことが明らかになった。ドル暴落で世界経済に大きな混乱が広がるのを回避するためで、為替市場の安定に向けた緊急共同声明も検討された。米ブッシュ政権はかねて介入に慎重姿勢を貫いてきたが、深刻なドル離れで方針転換を余儀なくされた格好だ。米国主導のドル防衛策は過去にほとんど例がない。米住宅公社の経営問題などでドル不安はなおくすぶっており、各国当局が再び連携を探る可能性がある。

 複数の国際金融筋によると、各国当局がドル防衛策の詰めの作業に入ったのは、米証券大手ベアー・スターンズの経営危機が表面化した3月中旬。金融システムの動揺が収まらず、世界的なドル安、株安に歯止めがきかなくなっていた。

米国、2011年末までの米軍撤退で合意=イラク首相

 [バグダッド 25日 ロイター] イラクのマリキ首相は25日、2011年末までに同国から米軍が撤退することで米国と合意したと述べた。だが米国は、最終合意には至っていないとしている。

 首相は、部族指導者らに対し「両国間で、2011年末までにイラク国内からすべての外国部隊を撤退させることで、合意が成立した。国際部隊の駐留を含む安全保障協定で、期限を設定しないということは容認できない」と述べた。

 イラク当局者らはこれまで、来年半ばまでに米軍によるイラク都市部や村落の巡回を終了し、2011年までに戦闘部隊が撤退するよう望むと表明。しかし米国は、全軍撤退の期日指定に難色を示した。

 イラク政府は、特に今年同国主導で行ったシーア派民兵掃討作戦が成功して以来、米軍撤退の期日設定を一段と強く求めている。現在イラクに駐留している米軍は、約14万4000人。

 ライス米国務長官は、先週バグダッドを訪問した際、合意は近づいているがまだ最終段階ではないと述べた。

2008年8月30日土曜日

米国、ロシアとの原子力協定破棄を検討 グルジア侵攻で

ワシントン――ロシア軍によるグルジア侵攻に関連し、米ホワイトハウスのペリーノ大統領報道官は28日、ロシアとの間で今年5月に調印した原子力協力協定の破棄を米政府が検討していることを明らかにした。 


同協定は現在、米連邦議会の承認待ちだが、議会内にはグルジア情勢を受け、反対論も高まっている。協定で両国は、核燃料サイクルを保持しない国への発電用核燃料の供給事業などを想定していた。 


侵攻を受け、米政府は既にロシアとの軍事協力を凍結。協定が実際に破棄されれば、これに次ぐ対抗措置となる。欧州連合(EU)はロシアに対する制裁も検討としているが、ペリーノ報道官は米国の追随については結論を避けた。時期尚早としている。 


米国は、世界貿易機関(WTO)へのロシア加盟支持の見直しなども検討しているとされる。

2008年8月14日木曜日

米国の人口比、2042年にマイノリティが過半数を突破と

ワシントン──米国における少数派の「マイノリティ」が、2042年には人口構成比の過半数を突破し、2050年には実質「マジョリティ」になると、米国勢調査局が7日に発表した統計結果から予測されている。「マイノリティ」が「マジョリティ」になる時期は、2004年調査時よりも8年早まり、米国における「マイノリティ」の増加が急速に進んでいることが明らかになった。 


「マイノリティ」は非ヒスパニック系の白人、「マイノリティ」はヒスパニックやアジア、アフリカ系米国人などと定義されている。 


国勢調査局によると、米国の人口は現在3億500万人。今後は増加傾向にあり、2039年に4億人を突破し、2050年には4億3900万人に増加すると予測している。 


このうち、マジョリティが占める割合は現在66%と過半数を超えているが、2042年には過半数を割り込み、2050年までに46%に減少する見込みだという。 


特に、ヒスパニック系の増加が著しく、現在の4680万人から2050年には1億3280万となり、人口比で現在の15%から30%と、米国人の3人に1人がヒスパニック系になるという。 


アフリカ系米国人は4110万人から2050年までに6570万人に増加し、人口比では14%から15%になる見込み。アジア系米国人は1550万人から4060万人、人口比で5.1%から9.2%に増加する。 


一方、マジョリティの白人は現在の1億9980万人から2050年には2億303万人に微増するものの、人口比では46%と過半数を割り込む。 


このほか、85歳以上の高齢者は2050年までに1900万人と、現在の3倍に増加するほか、65歳以上は2倍になると予測している。

2008年7月9日水曜日

米国:ネオコンが「イランの弱さ」を指摘

米国の親イスラエル的な専門家らから、イランは軍事的に米国やイスラエルに弱い立場にあり、イスラエルがイランによって「生存上の危機」に立たされているなどということはない、との指摘が出された。この専門家らはまた、イランが核開発競争に邁進しているとの見方も否定している。



【ワシントンIPS=ガレス・ポーター、6月30日】

 親イスラエル的な米国の論者から、米国やイスラエルに対してイランは軍事的に弱い立場にあると指摘する意見が出てきている。これは、イランによって「生存上の危機」に立たされているというイスラエルの公式見解には反する見方だ。

 「ワシントン近東政策研究所」(WINEP)のパトリック・クローソンとマイケル・アイゼンシュタットの2人は、イランは軍事的に弱体でありイスラエルがイランを攻撃することは可能だと6月に発表した論文で指摘した。

 たとえば、2006年夏にイスラエルがレバノンのヒズボラに対して加えた攻撃や、昨年9月にシリアのある場所に対して行った攻撃などからすれば、イランからの反撃を恐れることなくイラン攻撃を行う空軍力をイスラエルは持っていると両氏は考える。

 軍事的にみれば、イスラエルは中東において長年にわたり抜きん出た地位にあったと思われる。1970年代にサウジアラビアで任務についていた元CIAのレイ・クローズは、1973年の中東戦争のあと、イスラエル空軍はサウジアラビア北部の基地に対して低空飛行を繰り返していたと回顧している。

 また、クローソンとアイゼンシュタットは、イランが核開発競争に邁進しているとの見方も否定し、たんに中東における影響力拡大のためにかなりゆっくりとした歩みで核兵器開発を進めつつあるに過ぎない、とした。

 レバノンのヒズボラがイランの代理人として機能しているとの見方についても、米国がイラン攻撃を始めた場合に、ヒズボラが自動的にそれに反撃することになるかどうかは未知数だと述べている。

 このようにして彼らは、イランを軍事的に攻撃する根拠を、イランの強さよりその弱さに求めていることになる。

 イランに対するネオコンの新しい見解をガレス・ポーターが検討する。

2008年6月28日土曜日

中国製弾薬をアフガンへ不正供給、駐アルバニア米大使が関与か

【6月25日 AFP】米国とアルバニアの当局は24日、米軍の契約企業が不正購入した中国製の弾薬をアルバニア経由でアフガニスタンに提供し、隠ぺい工作に駐アルバニア米大使が関与していたとされる疑惑について、共同で調査を行うと発表した。

 同日、ニューヨーク・タイムズ(New York Times)紙が、米議会下院の監視・政府改革委員会(Representatives Oversight and Government Reform Committee)のヘンリー・ワクスマン(Henry Waxman)委員長が23日付けでコンドリーザ・ライス(Condoleezza Rice)国務長官に送った書簡の内容として、疑惑を報じた。

 書簡によると、米フロリダ(Florida)州マイアミ(Miami)に本拠地を置く米軍の契約企業が、アフガニスタン治安部隊に供給するため中国製弾薬を購入。アルバニアを経由してアフガニスタンへ移送する過程で、ウィザーズ大使が隠ぺい工作に関わったとされる。米国内法は中国製武器の取引を禁止している。

 ウィザーズ大使はアルバニアの首都ティラナ(Tirana)で、事件への関与を否定した。

 米国務省のトム・ケーシー(Tom Casey)副報道官は、「撤退的かつ公正、明確な」内部調査を行うと表明。疑惑の渦中にあるジョン・ウィザーズ(John Withers)駐アルバニア大使について「事実関係が明らかになれば潔白は証明されると確信している」と述べた。

 アルバニア当局も、この件に絡み、数十人から事情聴取を行っているという。(c)AFP