2008年10月1日水曜日

ロシア、外貨準備を取り崩し 企業への貸し付け原資に

 【モスクワ=古川英治】ロシア政府が民間金融機関や企業の対外債務の返済を支援するため、外貨準備を取り崩して対応することが明らかになった。プーチン首相は先に資金繰りの悪化する企業救済を目的に国営ブネシュエコノム銀行を通じた貸し付けを実施すると表明しており、この原資に外貨準備を充てる。世界的な金融不安でロシアでも破綻連鎖の懸念が出ており、異例の対策を迫られた。

 インタファクス通信が29日、政府幹部の話として報じた。ロシアの民間部門の対外債務は石油収入で蓄えた外貨準備高に匹敵する5000億ドル規模とされる。今回の救済策は最大で500億ドルを想定しているという。グルジア侵攻による資金流出の影響もあり、19日時点のロシアの外貨準備高は7月末と比べて約360億ドル減少している。

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