2008年10月23日木曜日

ロシアが石油備蓄創設の可能性、市場価格への影響力行使狙う

 [モスクワ 22日 ロイター] ロシアのセーチン副首相は22日、国際原油相場への影響力を行使するため、同国が石油備蓄を創設する可能性があると述べた。セーチン副首相は「エネルギー省は、市場価格に効率的に対応するため、石油生産備蓄を創設することを検討している」と発言。

 石油備蓄の規模はどの程度になるのかとの質問に「有効な価格決定要因となるために十分な規模」と答えた。

 21日にモスクワ入りした石油輸出国機構(OPEC)のバドリ事務局長は、予定しているメドベージェフ大統領との会談では、市場データの交換について協議する予定で、原油減産の問題については協議しないと話している。

 ロシアは、OPEC非加盟国では世界最大の産油国。原油輸出量はサウジアラビアに次いで世界2位。

 一部のOPEC加盟国からは今週、ロシアに減産を求める声が出ている。

 ロシアは過去に、原油輸出の削減でOPECと合意したことがあるが、市場関係者によると、実際には民間企業が輸出を増やしたため、輸出の削減は実現しなかった。

 ロシアは以前から、市場供給量の調整役(スイング・プロデューサー)となることを目指し、石油備蓄構想を検討しているが、費用や運営面の問題のほか、政府と民間企業の思惑が一致しないことなどから、実現には至っていない。

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