2009年7月25日土曜日

かめの粘り成分に鳥インフルの感染予防作用

理研ビタミンは2009年7月21日、わかめのメカブから抽出した酸性多糖類「フコイダン」に、鳥インフルエンザの感染予防作用があることを確認したと発表した。オーストリアで開催中の国際会議『15th European carbohydrate symposium』で発表した。食品素材を活用した鳥インフルエンザの感染予防や早期治癒の可能性が示唆されたとしている。

富山大学大学院の林利光教授との共同研究で、高濃度のメカブフコイダンを1週間食べさせたマウスを、鼻から弱毒性の鳥インフルエンザウイルス(H5N3亜型、H7N2亜型)に感染させ、さらに1週間メカブフコイダンを食べさせ続けた。

その結果、肺や気道でのウイルス増殖が抑制されることを確認。また、のどや鼻の粘膜面の生体防御成分が、メカブフコイダンを食べることで増え、ウイルスや細菌などの侵入を阻止する効果があることも分かった。

フコイダンは、わかめやコンブなどの褐藻類に含まれる粘り成分の一つ。海草特有のぬるぬるした成分で、本体を守り、水から出てしまった際などに乾燥を防ぐ。抗ウイルス、抗アレルギー、抗腫瘍などの作用を持つとして注目されている。

0 件のコメント: