2008年11月21日金曜日

【シンガポール】ネズミからインスリン、ASTAR開発

11月21日8時0分配信 NNA
  科学技術研究庁(ASTAR)傘下の医学生物学研究所(IMB)は20日、ネズミの胚(はい)性幹細胞(ES細胞)からインスリンを生成する技術を開発したと発表した。糖尿病患者の治療に効果を発揮すると期待されている。  IMBとシンガポール国立大学(NUS)のヨンルーリン・スクール・オブ・メディスン(YLLSOM)との共同研究で発見した。膵臓(すいぞう)から分泌されるインスリン生成細胞と同様の構造を持つ。  血糖値の高いネズミにインスリンを生成する細胞を移植したところ、同値が下がったことを確認。この細胞を再びネズミから除去しても、血糖値は正常レベルを維持したという。奇形の危険性もなかった。  YLLSOMのリム・サイキャン準教授は、「われわれの技術は、ES細胞からインスリン生成細胞を分離し増殖させること」と語り、実用化に向けた研究をさらに進めていくとの考えを示した。  今回の研究成果について、米ハーバード・メディカル・スクールの医学島移植プログラムのディレクターを務めるゴードン・ウェイアー氏は、「印象的であり、膵臓のベータ細胞の生成研究に役立つ」と語っている。

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