2008年11月15日土曜日

心臓移植、同性間でリスク低いと 米研究

ルイジアナ州ニューオーリンズ(AP) 同性間で心臓を移植した方が、異性間の移植よりも、術後の生存率が高く、拒否反応のリスクが低いとの統計結果を、 米国の研究者が12日、当地で開催中の米国心臓協会学術集会で発表した。術後の経過が最も良かったのは男性同士の移植で、逆に悪かったのは女性の心臓を移 植された男性だった。

ジョンズ・ホプキンス大学のエリック・ワイス博士らは全米臓器分配ネットワーク(UNOS)の記録を元に、1998年から2007年までに心臓移植手術を受けた1万8240人について調査した。

その結果、心臓移植までの待機期間は男性が119日、女性が108日。移植手術を受けた患者の4分の3は男性だった。男性患者の77%、女性患者の51%が、同性のドナーから心臓提供を受けていた。

同性から心臓提供を受けた場合、術後1年間で拒否反応が出るリスクは13%減、同3年間では14%減だった。

また、術後30日以内に死亡するリスクは24%減少し、1年後の死亡率は20%下がっていた。

研究者は違いが出た原因とて、心臓の物理的な大きさが男女間で差があることのほか、ホルモンや免疫システムの違いが関係しているのではないかと見ている。

米国では毎年、約2700人が心臓移植手術を待っているが、手術を受けられるのは約2200人にとどまっている。また、患者の中には最初の手術がうまくいかず、2度目の移植を受ける人もいる。

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