2008年7月14日月曜日

「地中海連合」が発足 43カ国が参加

 【パリ=古谷茂久】地中海沿岸と欧州の43カ国の代表が参加する首脳会議が13日、パリで開かれ、沿岸国を中心に構成する新たな枠組み「地中海連合」の創設で合意した。イスラエル、シリアなど紛争を抱える中東諸国と北アフリカ、欧州連合(EU)の首脳が1年おきに集まり、経済協力や地域の安定などについて話し合う。初会合では地中海の高速交通網の強化や汚染対策計画などを盛り込んだ共同宣言を採択した。

 会合にはEU加盟27カ国と、中東・北アフリカの16カ国が参加した。地中海の北側と南側からそれぞれ議長を選び、隔年で首脳会議を開く。会合後、サルコジ仏大統領は「地中海アラブ諸国とイスラエル首脳が同席する画期的な会合になる」などと語った。

 共同宣言は地中海沿岸でのインフラ整備を柱とした。地中海の海上交通を促進するため港湾を整備し高速船を就航させるほか、太陽光発電施設を設置する。また気候変動に伴う干ばつや洪水などの自然災害の被害を減らすため、欧州と中東・北アフリカが協力することとした。

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