2008年7月3日木曜日

IMFインドの金融政策に警告

2008/07/02 Wednesday 18:40:21 JST 

世界的に食料、燃料価格の高騰が続いているが、この現象がインド経済に与える影響は現段階では「比較的」少ないと言われている。しかし、国際通貨基金(IMF)は「食料と燃料価格の高騰が続けば国民に食料が供給されなくなり、経済が不安定になる可能性がある」として、インドに対して金融政策を引き締めるよう警告している。 

IMFの最新レポートは「輸入依存度が高く国際収支やインフレなどの問題を抱えている貧困国や中所得国が最も価格高騰の影響を受ける」としている。IMFドミニク・ストロス・カーン総裁は「それらの国々は現在ティッピング・ポイント(臨界点)にある」と危機感を抱いている。 

カーン総裁は「このまま食料価格が上昇し続け、石油価格が下がらない場合、国民に十分な食糧を供給し、安定した経済状態を保つことが難しくなる国が出てくる」と懸念を表明した。また、そのような国々に対しては、効果的な政策オプションの提示など国際社会の助けが不可欠だと訴えた。 

IMFアジア太平洋局のカルパナー・コーチュハール上級顧問は「インドは今や3120億ドル(約3.3兆円)の準備金を有する巨大な国家に成長した。しかし、1年間で石油価格が2倍に跳ね上がったことで同国が受ける影響は、今後徐々に出てくるだろう」と語っている。

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