2008年7月4日金曜日

アフリカで携帯電話市場が拡大

アフリカ大陸における携帯電話の契約者数は急速に成長し、現在、すべての電話の9割が携帯電話になっている。しかし、インターネットの使用率は伸びず、人口に対し5%程度でしかない。ブロードバンド使用率もそれほど高くなく、使用者が人口の1%を超えている国はわずか5ヶ国しかない。いずれもコスト高が原因だ。



【国連IPS=タリフ・ディーン、6月24日】

 アフリカで情報通信技術(ICT)の市場が急速に成長している。ただし、いまのところ、成長は携帯電話の分野に限られている。

 アフリカ大陸における携帯電話の契約者数は2000年の時点でわずか1600万人であった。しかし、2001年には固定電話の契約者数を上回り、昨年には2.5億人にまで拡大した。現在、すべての電話の9割が携帯電話になっている。

 しかも、アフリカ大陸の中で携帯電話の使用者がより均等に分散するようになってきている。2000年には、使用者の半分以上が南アフリカに住んでいたが、現在では約15%にまで低下している。

 他方で、アフリカにおけるインターネットの使用率はそれほど伸びていない。昨年のインターネット契約者数は約5000万人で、人口全体に対する使用者の率は5%程度だ。サハラ以南だとこれが3%まで低下するという。

 この低率の原因は、言うまでもなくコストである。アフリカで1ヶ月間インターネット使用を契約しようとすると50米ドルは必要になるが、これは、平均月収の7割にも上るのである。

 ブロードバンド使用率もそれほど高くない。2007年の契約者は200万人程度だ。ブロードバンド使用者が人口の1%を超えている国はわずか5ヶ国しかない。経済協力開発機構(OECD)諸国では平均18.8%がブロードバンドにアクセスしている(2007年)。

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