2008年9月19日金曜日

イスラエルや米国、無人飛行機で個人をターゲット攻撃

イスラエルによる攻撃で再び戦闘状態に突入したパレスチナ自治区だが、「警戒感を高めるガザの武装勢力は、双眼鏡を用い、常に無人偵察機を見張っている」とAP通信が報じている。

『Glouchester Daily Times』紙に掲載されたAP通信の記事「パイロット不要の飛行機がイスラエルの主要兵器として登場」から引用する。

上空に無人偵察機を見つけると、武装勢力の兵士たちはトランシーバー経由で、携帯電話の電源を切ってバッテリーを外すようにと仲間たちに警告する。イスラエルのハイテク装備によって自分たちの居場所を突き止められるのを恐れてのことだ。

ガザ地区南部の出身でイスラム聖戦グループに属する兵士によると、無人偵察機が使われるのは、主に個人を標的にする場合で、建物は狙わないとのことだ。

無人偵察機はたいてい、有人飛行機よりもはるかに高い上空を旋回飛行する。発射されるミサイルは非常に破壊力が高いものが多く、着弾地点には深い溝ができるという。

無人偵察機が標的とするのはたいてい、歩いている人や、道にできた穴を避けるために減速している車などの低速で動く対象物だと、この兵士は語った。

「無人偵察機は上空に小さな円を描いて飛んでいるように見えるが、ミサイルを発射する直前になると減速する。他の飛行機とは全く違う。ミサイルが発射された跡も見えないし、音もほとんどしない」と兵士は述べた。

今回のインタビューは、イスラエルに身元を特定されないよう、匿名を条件に行なわれた。

米国でも同様の目的で同じ戦術を数多く採用している。聖戦を行なうテロリストと疑われる人物を密かに狙い撃ちすることを目的にしてパキスタンで飛行している無人偵察機『プレデター』もその一例だ[2年前にパキスタン国境近くで行なわれ、女性や子供たちが巻き込まれた爆撃が『プレデター』によるものだったという『New York Times』記事について紹介している]。

携帯電話の電源が入っていると位置が特定される、という話については、その真偽のほどは私にはよくわからない。携帯電話から人の居場所を追跡する技術は確かに存在するが、無人偵察機の多くは、可視光線や赤外線センサーといったもっと直接的な方法で標的を見つけている。

ただし、アフガニスタンのタリバンは、携帯電話が自分たちにとって危険だと確信している(英文記事)。

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