2008年8月1日金曜日

インド、イランとエネルギー分野での協力を約束

2008/07/31 Thursday 11:15:27 JST 

〈テヘラン〉インドとイランがエネルギー分野での協力を発表した。インド政府はイランとのエネルギー協力を発表する数時間前に「すべての国は自国の責任のもとで、平和的利用の核開発を行う権利をがある」との声明を発表していた。 

非同盟諸国(NAM)外相会議に出席するためイランの首都テヘランを訪れていたプラナーブ・ムカルジー外相は29日夜、マフムード・アフマディーネジャード大統領とマヌーチェフル・モッタキ外相と会談し、エネルギー安全保障やその他の2国間問題について話し合った。政府高官によると、両国はエネルギー分野での協力を進めていくことを確認しあったという。 

また、74億ドル(約7990億円)プロジェクトのイラン-パキスタン-インドを結ぶガスパイプライン計画が議題になったかという記者団からの質問に対し政府高官は「今回の会談の目的とは異なる」とし、回答を避けた。 

ムカルジー外相は、2国間の交通網を増加させ、更なる2国間関係強化に繋げたいとのインド側の要望を伝えたという。一方アフムード大統領は、今年4月のインド訪問の成功を伝え、2国の間には文明的な統一性があるとした。 

29日に行われた非同盟諸国(NAM)外相会議で、ムカルジー外相はすべての国は自国の責任のもとで、平和的利用の核開発を行う権利を持つと主張し「クリーンかつ低コストという原子力発電の利点は誰もが知っていることだ」と原子力発電の利点を強調している。 

現在イランと欧米諸国の間で、イランの核開発プログラムが問題になっている。ムカルジー外相の発言はイランの核開発問題にも影響を与える可能性がある。国際社会がこの発言をどう判断するのか注目される。 

ジュネーブで先日、イランの核開発問題の打開に向けたイランとEUとの協議が行われた。イランの最高安全保障委員会のサイード・ジャリリ事務局長が出席し、アメリカの国務次官も出席した。アメリカがEUとイランの協議に参加したのは初めて。 

国連常任理事国のメンバー国やドイツはイランに対し、濃縮ウランの製造停止の見返り案として、貿易の奨励や民生核開発の支援などを提案している。

0 件のコメント: